髄膜腫
概要
髄膜の通常は良性だが占拠性の腫瘍で、犬で最も一般的な脳腫瘍です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます
原因
原因不明。長頭種(コリー・ゴールデンレトリーバー)に好発。中高齢犬(>7歳)。雌犬にやや多い。プロゲステロン受容体陽性のことがあり、ホルモン関与が示唆されるが未確定。
病態生理
くも膜キャップ細胞由来の腫瘍→脳表面からの外方発育→脳実質の圧排→頭蓋内圧亢進→けいれん・行動変化・神経学的欠損。犬の原発性脳腫瘍の45〜50%を占める最多腫瘍。多くは組織学的に良性(WHO Grade I)だが、占拠効果による神経障害が問題。前頭葉・嗅覚野に好発。犬の髄膜腫は猫と異なり浸潤性が高い傾向。
治療
【犬における髄膜腫】 髄膜腫は犬における正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例は犬専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 具体的な薬剤目安: Prednisolone 1-2 mg/kg PO、Hydroxyurea 50 mg/kg PO、Levetiracetam 20-60 mg/kg PO。 支持療法: 輸液(晶質液 60-80 mL/kg/日 IV、ショック時 90 mL/kg初期ボーラス)、酸素化、栄養管理、疼痛管理。メサドン 0.1-0.5 mg/kg IM/IV q4-6h またはブプレノルフィン 0.01-0.02 mg/kg IM q6-8h。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては犬の専門医紹介を考慮する。
予防
確実な予防法はない。高齢犬の新規けいれん・行動変化はMRIで精査。外科的切除可能な部位では手術が第一選択(MST 7ヶ月〜2年)。放射線療法の併用で生存期間延長。定位放射線治療(SRS)が新しい選択肢。
予後
犬における髄膜腫の予後は病因により異なり、自己免疫性は免疫抑制で寛解可能、感染性は病原体により異なる。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(犬)
VetDictで犬の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。