高アルドステロン症
概要
アルドステロンの過剰産生によりカリウム欠乏、筋力低下、高血圧を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
犬における高アルドステロン症の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
副腎皮質腺腫/腺癌(片側性が多い)。犬では非常に稀。クッシング症候群・褐色細胞腫との副腎腫瘤の鑑別が重要。
病態生理
副腎皮質球状層の腫瘍/過形成→アルドステロン過剰分泌→腎遠位尿細管でNa再吸収亢進+K排泄亢進→低カリウム血症(筋力低下・不整脈)+高血圧。犬では稀だが副腎腫瘤の鑑別として重要。
診断
血液検査で低カリウム血症(K⁺<3.5 mEq/L)、代謝性アルカローシスを確認。血漿アルドステロン濃度上昇、血漿レニン活性抑制(ARR比上昇)。ACTH刺激試験でクッシング除外。腹部超音波/CT/MRIで副腎腫瘤を同定。対側副腎の萎縮を確認。尿比重低下、多飲多尿の病歴。全身性高血圧の合併を血圧測定で評価。犬では極めて稀。
治療
副腎腺腫による片側性の場合、副腎摘出術が根治的治療。術前安定化:スピロノラクトン(1-2 mg/kg PO q12h)でアルドステロン受容体を拮抗し、低カリウム血症をカリウム補充(グルコン酸K 0.5 mEq/kg/h IV CRI)で補正。高血圧管理にアムロジピン(0.1-0.25 mg/kg PO q24h)。CT/MRIで副腎腫瘤を評価し、片側性腫瘍は開腹または腹腔鏡下摘出。両側性過形成・転移性腫瘍は内科管理(スピロノラクトン長期投与+降圧薬)。アルドステロン/レニン比(ARR)上昇で診断示唆。犬では稀で、猫でより一般的に報告される。
予防
確実な予防法はない。副腎腫瘤発見時のアルドステロン/レニン比測定。外科的副腎摘出が治療の柱。
予後
犬における高アルドステロン症の予後は組織型・悪性度・臨床ステージ・転移の有無・治療反応性により大きく異なる。確定診断(細胞診・病理組織検査)と病期診断(画像・所属リンパ節評価)に基づき、外科・化学療法・放射線療法を組み合わせた治療方針を決定する。早期診断・早期介入が予後改善の鍵となる。
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