異所性尿管
概要
尿管が異常な位置に接続する先天性欠陥で、尿失禁を引き起こします。
主な症状
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原因
犬における異所性尿管の原因はネフロンの進行性損傷、尿路の閉塞・感染、または特発性の下部尿路炎症反応である。加齢、慢性脱水、腎毒性物質曝露(NSAID・抗凍液・ユリ・特定の抗菌薬)、全身性高血圧、糖尿病性腎症、免疫複合体性糸球体腎炎、遺伝性腎構造異常、ストレス関連の神経内分泌障害が主要リスク因子。早期は無症候性に進行するため、定期的な腎機能スクリーニング(SDMA・尿比重・尿蛋白)が重要となる。
病態生理
犬における異所性尿管の病態生理はネフロン進行性喪失または尿路機能障害により展開する。CKD: 機能ネフロン減少→残存ネフロン過剰負荷→糸球体高血圧・蛋白尿→更なるネフロン傷害という悪循環を形成する。二次性に高リン血症、二次性副甲状腺機能亢進症、貧血(エリスロポエチン低下)、全身性高血圧、尿毒症性中毒物質蓄積が起こる。FLUTD/FIC: 神経内分泌系の慢性ストレス応答が膀胱壁神経炎症・透過性亢進を引き起こし、自発的疼痛・排尿異常を生じる。
治療
外科的矯正が標準。従来の開腹術(neoureterostomy)またはレーザー膀胱鏡下矯正(cystoscopic laser ablation — 低侵襲で推奨)。術後の尿失禁が20-50%に持続(括約筋機能不全合併) — フェニルプロパノールアミン(PPA 1-2 mg/kg PO q8-12h)。CT尿路造影で確定。好発:ラブラドール、ゴールデン、シベリアンハスキー(雌に多い)。両側性10-25%。
予防
犬における異所性尿管の予防は原因病態の理解に基づく個別的アプローチが基本となる。適切な飼育環境(温度・湿度・衛生)、種特異的な栄養管理、ストレス低減、定期的健康診断による早期発見が共通する予防策。既知の誘因の回避と適切な医学的介入により多くの場合発症リスクを低減可能。
予後
犬における異所性尿管の予後は基礎病態・治療時期・併存疾患により異なる。早期診断と適切な治療介入により多くの症例で良好な予後が期待される。継続的なモニタリングと飼育環境管理が長期予後改善に重要である。重症例・進行例・基礎疾患合併例では予後が悪化することがある。
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