犬住血吸虫症
概要
住血吸虫の感染により腸管と肝臓の肉芽腫性炎症を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
犬住血吸虫症の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
Heterobilharzia americana(北米南部に分布、犬が終宿主)。淡水カタツムリ(中間宿主)から放出されたセルカリアが経皮感染。日本での報告はないが、輸入犬・海外渡航犬に注意。
病態生理
Heterobilharzia americanaのセルカリアが経皮感染→門脈系で成虫化→腸管壁・肝臓に虫卵沈着→肉芽腫性炎症→腸壁の肥厚・肝線維化→慢性出血性下痢・体重減少・高Ca血症(肉芽腫からのカルシトリオール産生)。
診断
糞便検査でHeterobilvol虫卵を検出(沈殿法)。直腸粘膜生検で虫卵を含む肉芽腫を確認。CBC/生化学で好酸球増加、低アルブミン血症、高Ca血症を評価。腹部超音波で腸壁肥厚・リンパ節腫大を確認。X線で肝臓・腸管の石灰化を検出。テキサス・ルイジアナの淡水域で感染。慢性血便・下痢・体重減少。プラジカンテル/フェンベンダゾールが治療。
治療
犬住血吸虫症(Heterobilharzia americana — 北米)。淡水巻貝を中間宿主とする吸虫。病態: セルカリア(遊泳幼虫)が皮膚経由で侵入 → 門脈系に到達 → 腸管・肝に虫卵沈着。 肉芽腫性肝炎・腸炎(虫卵に対する免疫反応)。 日本ではS. japonicumが歴史的に問題(現在は希少だが輸入犬で注意)。臨床像: 慢性下痢(血便含む)、体重減少、高Ca血症(肉芽腫関連)、腹水。 肝腫大、脾腫、リンパ節腫大。診断: 糞便沈殿法: 虫卵検出(棘を有する大型卵 — 150×70 μm)。 直腸粘膜生検: 粘膜下の虫卵 + 肉芽腫。 肝生検: 門脈域の虫卵周囲肉芽腫。 血清学(抗体検査): 流行地での曝露評価。 腹部エコー: 肝エコー輝度上昇、門脈周囲エコー増強。治療: プラジカンテル25 mg/kg PO q8h × 2-3日(成虫駆除 — 第一選択)。 — 反復投与: 2-3週後に再投与(未成熟虫対策)。 フェンベンダゾール50 mg/kg PO q24h × 10-14日(補助 — 単独では不十分)。 プレドニゾロン1 mg/kg PO q24h × 2-4週(肉芽腫性炎症抑制 — 駆虫と併用)。高Ca血症管理: 生理食塩水利尿、フロセミド、ビスホスホネート(重症時)。予防: 流行地での淡水への曝露回避(湿地、池)。予後: 早期駆虫で良好。慢性肝線維化進行例では予後注意。
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予防
流行地域の淡水への犬の曝露回避。プラジカンテル+フェンベンダゾールで治療。
予後
犬住血吸虫症の予後は寄生虫種・寄生数・宿主免疫状態・治療反応性により異なる。早期発見と適切な駆虫薬投与により多くの寄生虫症は良好な予後だが、重度感染・心血管寄生虫・血液寄生虫では治療反応が遅延する。再感染予防のための環境管理・媒介動物制御の継続が長期予後を左右する。免疫不全状態では治療抵抗性となるため、基礎疾患管理も並行する。
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