炎症性腸疾患
概要
消化管の慢性炎症で、嘔吐、下痢、体重減少を引き起こします。
主な症状
原因
猫における炎症性腸疾患の原因: 消化管の慢性炎症で、嘔吐、下痢、体重減少を引き起こします。
病態生理
炎症性腸疾患は猫におけるウイルス感染症である。ウイルスは特定の受容体を介して宿主細胞に侵入し、細胞内機構を利用して複製する。直接的な細胞変性効果(細胞溶解、アポトーシス、標的臓器の組織壊死)を引き起こす。自然免疫(インターフェロン、NK細胞)および適応免疫(抗体、細胞性免疫)の宿主免疫応答が免疫病理に寄与することがある。ウイルス血症により病原体が複数の臓器系に播種される可能性があり、免疫抑制により二次的な細菌・真菌感染のリスクが高まる。
治療
食事療法:新奇蛋白食(鹿肉、ウサギ肉)または加水分解蛋白食(Hill's z/d、RC Hydrolyzed Protein)を8-12週間厳密に試行。免疫抑制療法:プレドニゾロン(2 mg/kg PO q24h×2-3週→漸減)が第一選択。ブデソニド(1 mg/cat PO q24h)は局所作用で全身副作用が少ない。不応例:クロラムブシル(2 mg/cat PO q48-72h)、シクロスポリン(5 mg/kg PO q24h)。コバラミン(ビタミンB12 250 μg/cat SC 週1回×6週→月1回)は猫IBDで吸収障害が多く補充必須。プロバイオティクス(Enterococcus faecium SF68)。内視鏡+生検で確定診断(リンパ腫との鑑別重要)。fTLI、コバラミン、葉酸測定。
予防
炎症性腸疾患の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
炎症性腸疾患の予後は適切な管理により一般的にやや良好〜良好である。早期診断された症例の多くは治療に良好に反応する。慢性例や再発例では長期管理が必要だが、概ね許容できるQOLを維持できる。定期的なモニタリングにより合併症の早期発見・対処が可能となる。
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