三臓器炎
概要
膵臓、肝臓・胆管、腸管の同時炎症で、猫に特有の疾患です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫における三臓器炎の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
猫における三臓器炎の原因: 膵臓、肝臓・胆管、腸管の同時炎症で、猫に特有の疾患です。
病態生理
三臓器炎は猫における消化器疾患である。粘膜の完全性、運動性、分泌機能、またはマイクロバイオームバランスの障害を伴う。炎症により上皮バリアが損傷し、吸収不良、体液喪失、細菌トランスロケーションの可能性がある。運動障害(低運動性/うっ滞または亢進)により通過時間と消化効率が変化する。後腸発酵動物では盲腸/結腸フローラの破壊が致死的ディスバイオーシスと腸管毒素症を引き起こしうる。
診断
IBD+胆管炎+膵炎の三臓器同時炎症。嘔吐、食欲不振、黄疸、体重減少。Spec fPL(膵炎)、ALT/ALP/GGT/T-Bil(肝胆道)、cobalamin/folate(IBD)の統合評価。腹部エコーで膵臓・肝臓・腸管の同時異常所見を確認。消化管内視鏡+生検(IBD評価)、エコーガイド下胆嚢穿刺+培養(細菌性胆管炎評価)。猫の消化管解剖的特殊性: 総胆管と主膵管が十二指腸大乳頭で合流→感染の相互波及。
治療
1) 胆管炎: アモキシシリン・クラブラン酸12.5-25mg/kg PO q12h(4-6週間)+ウルソデオキシコール酸10-15mg/kg PO q24h。2) 膵炎: マロピタント1mg/kg SC q24h(制吐)、ブプレノルフィン0.01-0.03mg/kg 口腔粘膜 q6-8h(鎮痛)、早期経腸栄養。3) IBD: プレドニゾロン1-2mg/kg PO q12h(漸減)、メトロニダゾール10-15mg/kg PO q12h。4) 輸液療法で脱水・電解質補正、SAMe 90mg/cat PO q24hで肝保護。
予防
三臓器炎の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
三臓器炎の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
その他の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。