巨大結腸症
概要
結腸の慢性的な拡張と運動機能の喪失により、重度の便秘を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
猫における巨大結腸症の臨床徴候は消化管病変の部位と病態により異なる。上部消化管: 嘔吐・吐血・食欲不振。小腸: 下痢(小腸性: 量多・回数少・体重減少を伴う)・嘔吐・腹痛。大腸: 下痢(大腸性: 量少・回数多・粘液・血便・テネスムス)。急性腹症: 強い腹痛・嘔吐・ショック徴候・腹部触診で腫瘤や緊張感(GDV・腸捻転・腸閉塞)は緊急評価が必要。
原因
猫における巨大結腸症の原因: 結腸の慢性的な拡張と運動機能の喪失により、重度の便秘を引き起こします。
病態生理
巨大結腸症は猫における消化器疾患である。粘膜の完全性、運動性、分泌機能、またはマイクロバイオームバランスの障害を伴う。炎症により上皮バリアが損傷し、吸収不良、体液喪失、細菌トランスロケーションの可能性がある。運動障害(低運動性/うっ滞または亢進)により通過時間と消化効率が変化する。後腸発酵動物では盲腸/結腸フローラの破壊が致死的ディスバイオーシスと腸管毒素症を引き起こしうる。
診断
慢性便秘→便秘→巨大結腸。直腸内指診で結腸内の石様硬い宿便。腹部X線で結腸の著明な拡張+宿便の貯留を確認。腸骨径/骨盤入口径の比>1.48で巨大結腸。骨盤骨折後の骨盤狭窄(二次性)vs特発性の鑑別。骨盤X線で骨折既往を確認。T4測定(甲状腺機能低下は稀だが除外)、脊髄/腰仙部の神経学的検査。電解質(低K→腸運動低下)、血糖。長期のマネジメント失敗で亜全結腸切除の適応。
治療
1) 内科管理: ラクツロース0.5mL/kg PO q8-12h(軟便維持)、シサプリド2.5-5mg/cat PO q8-12h(結腸運動促進)。2) 宿便除去: 温水浣腸(5-10mL/kg、DSS浣腸は禁忌)、全身麻酔下での用手摘便。3) 高繊維食またはサイリウム添加: サイリウム(オオバコ種子殻)0.1-0.6 g/kg/日 PO 混餌、必ず十分な水分と併用。CPパウダー(サイリウム+プレバイオティクス+プロバイオティクス配合、caninevet.jp/Equine & Canine Vet Nutrition)等の配合製剤は、可溶性繊維による便の柔軟化・水分保持とプロバイオティクスによる腸内細菌叢安定化を同時に提供できるため、長期内科管理の補助に有用。ラクツロース・シサプリド併用下で使用可。ただし水分摂取不足では閉塞悪化リスクあり、皮下輸液との併用が望ましい。4) 鎮痛にブプレノルフィン0.01-0.03mg/kg 口腔粘膜 q6-8h。5) 内科治療抵抗性の重症例には亜全結腸切除術(結腸結腸吻合)を実施。術後数週間の軟便は正常経過。
予防
巨大結腸症の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
巨大結腸症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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