猫真珠腫
概要
中耳(鼓室胞)内に角化扁平上皮と角化物(ケラチン)が貯留して形成される膨張性腫瘤。先天性のこともあるが、猫では慢性中耳炎・鼓膜の陥凹・鼻咽頭ポリープに続発する後天性が多い。鼓室胞の進行性骨破壊により斜頸・耳漏・開口時痛・顔面神経麻痺・ホルネル症候群を生じる。
主な症状
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原因
中耳内への角化扁平上皮の蓄積で、先天性、または慢性中耳炎・鼓膜陥凹・鼻咽頭ポリープに続発する後天性。鼓室胞の進行性骨破壊を伴う。
病態生理
鼓膜の陥凹や上皮の迷入により角化扁平上皮が中耳腔に入り込み、剥離したケラチンが排出されずに同心円状に蓄積して膨張性腫瘤を形成する。腫瘤による圧迫壊死と、上皮・炎症細胞由来の酵素(コラゲナーゼ・破骨細胞活性化)が鼓室胞の骨壁を進行性に破壊する。隣接する顔面神経(麻痺)、交感神経路(ホルネル症候群)、内耳(前庭症状・難聴)に波及し、重度では頭蓋内へ進展しうる。慢性炎症と二次感染を伴うことが多い。
治療
1) 外科的治療: 鼓室胞切開術(VBO)または側方鼓室胞骨切り術による真珠腫の完全掻爬・除去が第一選択。2) 周術期抗菌薬: アモキシシリン-クラブラン酸12.5-25mg/kg PO q12h(培養感受性に基づき調整、4-6週間)。3) 疼痛管理: ブプレノルフィン0.01-0.02mg/kg 口腔粘膜 q6-8h(術後3-5日)、その後ガバペンチン5-10mg/kg PO q8-12h。4) 再発予防: CT/MRIで術後3-6ヶ月毎にフォローアップ。5) 顔面神経麻痺・ホルネル症候群等の合併症をモニタリング。
予防
猫真珠腫の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
猫真珠腫の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
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