前庭疾患
概要
前庭系の障害により、頭部傾斜、平衡失調、異常眼球運動を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
猫における前庭疾患の臨床徴候は罹患部位(前脳・脳幹・小脳・脊髄・末梢神経)により局在化所見を示す。前脳: 発作・行動変化・盲目・周徊・運動失調。脳幹: 脳神経障害・運動失調・意識障害。小脳: 企図振戦・低測定運動失調・広基歩行。脊髄: 四肢麻痺/対麻痺・排尿障害・反射異常(病変高位で異なる)。末梢神経: 筋萎縮・反射低下・遠位部優位の弛緩性麻痺。
原因
猫における前庭疾患の原因: 前庭系の障害により、頭部傾斜、平衡失調、異常眼球運動を引き起こします。
病態生理
前庭疾患は猫における神経疾患である。炎症、変性、圧迫、または血管障害による中枢・末梢神経系の損傷を伴う。解剖学的位置に応じて運動機能、感覚処理、自律神経調節、認知状態に影響を及ぼす。脱髄、軸索変性、ニューロン喪失は不可逆的な場合がある。浮腫や腫瘤性病変による頭蓋内圧亢進は脳幹ヘルニアを引き起こしうる。
診断
神経学的検査で末梢性(斜頸、水平/回旋眼振、落下)vs中枢性(変向性眼振、意識障害、不全麻痺)を鑑別。CT/MRIで中耳/内耳の病変(末梢性)、脳幹/小脳の病変(中枢性)を評価。耳鏡で鼓膜の異常(中耳炎)を確認。CBC/生化学/T4/FeLV/FIVを測定。特発性前庭症候群は高齢猫に多い。NP(鼻咽頭ポリープ)・中耳炎を除外。中枢性は予後不良。
治療
1) 特発性前庭疾患: 支持療法(制吐にマロピタント1mg/kg SC/PO q24h、メクリジン12.5mg/cat PO q24h)、2-3週間で自然改善。2) 中耳炎性: アモキシシリン・クラブラン酸12.5-25mg/kg PO q12h(6-8週間)、重症例はエンロフロキサシン5mg/kg PO q24h。3) 悪心にオンダンセトロン0.1-0.5mg/kg IV/PO q8-12h。4) 脱水時は輸液療法、強制給餌で栄養管理。頭部傾斜の残存は許容範囲内。中枢性の場合はMRI精査。
予防
前庭疾患の予防: 安全な飼育環境。頭部外傷の予防。定期的な神経学的評価。基礎疾患の管理。
予後
前庭疾患の予後: 原因により予後が大きく異なる。炎症性疾患は治療に反応する場合がある。変性性疾患は進行性で予後要注意〜不良。
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