猫コレステロール肉芽腫(中耳)
概要
鼓室胞内のコレステロール結晶沈着で前庭症状を引き起こし、猫に特有の疾患です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫コレステロール肉芽腫(中耳)の臨床徴候は病態と進行段階により多様である。一般的非特異的所見(食欲不振・元気消失・体重減少)に加え、罹患臓器・系統に特異的な症状が顕在化する。病歴聴取と詳細な身体検査により症状パターンを把握し、補助検査で確定診断に至る。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
原因
猫における猫コレステロール肉芽腫(中耳)の原因: 鼓室胞内のコレステロール結晶沈着で前庭症状を引き起こし、猫に特有の疾患です。
病態生理
猫コレステロール肉芽腫(中耳)は猫における神経疾患である。炎症、変性、圧迫、または血管障害による中枢・末梢神経系の損傷を伴う。解剖学的位置に応じて運動機能、感覚処理、自律神経調節、認知状態に影響を及ぼす。脱髄、軸索変性、ニューロン喪失は不可逆的な場合がある。浮腫や腫瘤性病変による頭蓋内圧亢進は脳幹ヘルニアを引き起こしうる。
診断
猫中耳コレステロール肉芽腫の診断は、前庭症状(斜頸、眼振、運動失調)やホルネル症候群を呈する猫での画像検査と外科的確認に基づく。CT検査で鼓室胞内の軟部組織密度充満を認め、骨壁の菲薄化・骨溶解を評価する。MRI(T1強調)で高信号(コレステロール含有液のため)を認め、T2強調でも高信号を示す特徴的なパターンが鑑別に有用である。耳鏡検査で鼓膜の膨隆・変色・穿孔を確認する。鼓室胞穿刺で茶色〜暗赤色の粘稠液(コレステロール結晶含有)を採取し、細胞診でコレステロール裂隙を伴うマクロファージ・多核巨細胞を確認する。細菌培養で二次感染の有無を評価する。確定診断は鼓室胞切開術後の病理組織検査による。
治療
1) 外科的治療: 鼓室胞切開術(VBO)による肉芽腫組織と蓄積物の完全掻爬が第一選択。2) 周術期抗菌薬: アモキシシリン-クラブラン酸12.5-25mg/kg PO q12h×4-6週(二次感染予防)。3) 疼痛管理: ブプレノルフィン0.01-0.02mg/kg 口腔粘膜 q6-8h(術後3-5日)、ガバペンチン5-10mg/kg PO q8-12h(慢性痛)。4) 抗炎症: プレドニゾロン1mg/kg PO q24h×7-14日(術後浮腫軽減)。5) 術後合併症: ホルネル症候群、顔面神経麻痺のモニタリング。6) CT/MRIで術前評価と術後フォローアップ。再発の可能性あり。
予防
猫コレステロール肉芽腫(中耳)の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
猫コレステロール肉芽腫(中耳)の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
その他の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。