肝リピドーシス(脂肪肝)
概要
肝臓への脂肪浸潤で、肥満ウサギの食欲不振時に誘発されることが多く、急速に致死的になり得ます。
主な症状
原因
ウサギにおける肝リピドーシスの原因: 臓器機能障害、ホルモンバランス異常、食事因子、遺伝的素因、加齢による代謝・内分泌経路の調節障害。肥満と運動不足が寄与しうる。
病態生理
肝リピドーシスはウサギにおける代謝・内分泌疾患である。基礎病態はホルモンのフィードバックループ、酵素活性、または基質代謝の調節障害を伴う。循環ホルモン、電解質、代謝中間体のバランス異常が複数の臓器系にわたる細胞機能に影響を及ぼす。代償機構が一時的に恒常性を維持するが、最終的に代償不全に陥り、進行性の臨床的悪化と多臓器への影響を引き起こす。
治療
ウサギの肝リピドーシスは肥満個体の食欲不振(原因問わず)により脂肪動員が肝処理能力を超過して発症。治療の最優先事項は負のエネルギーバランスの逆転: Critical Care(Oxbow)10-15 mL/kg PO q4-6hの積極的シリンジ給餌が最も重要な介入。経口給餌拒否時は経鼻胃管(3.5-5 Fr)留置で持続的経腸栄養。IV輸液は0.9% NaCl+2.5%デキストロースを維持量(100 mL/kg/日)— LRS回避(肝不全時の乳酸代謝障害)。肝保護療法: S-アデノシルメチオニン(SAMe)20 mg/kg PO q24h空腹時+シリマリン(ミルクシスル)4-15 mg/kg PO q8-12h。ビタミンB群補給(B12 0.5-1.0 mg SC q7d)。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg SC q24hで疼痛緩和。メトクロプラミド0.5-1.0 mg/kg PO/SC q6-8hでGI運動支持。肝性脳症発現時: ラクツロース0.5 mL/kg PO q8-12h。血糖モニタリング(低血糖頻発 — 60 mg/dL未満で50%デキストロース0.5-1.0 mL/kg IV希釈投与)。連続血液化学検査(ALT, ALP, GGT, 胆汁酸, ビリルビン)で肝回復追跡。食欲不振の基礎原因治療(歯科疾患、GI stasis、疼痛、ストレス)。肥満予防が鍵 — チモシー牧草無制限、ペレット制限(体重2kgあたり1/8カップ)、おやつ制限。ウサギは絶食禁忌 — 術前絶食は最大1-2時間。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Oglesbee (2011). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化 • Protain (高品質タンパク質+コラーゲン前駆体): がん悪液質・術後筋肉維持・除脂肪体重保持 • カミデミルク (消化吸収しやすい流動性栄養): 食欲不振・クリティカルケア・経管栄養 ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意 ※Protain: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意 ※カミデミルク: 完全腸閉塞は禁忌; 重症膵炎は低脂肪配合
予防
肝リピドーシスの予防には適切な食事設計、血液検査を含む定期的な健康モニタリング、健康体重の維持、過剰なおやつや不適切な食事の回避、無症候性変化の早期発見時の迅速な介入が含まれる。
予後
肝リピドーシス(脂肪肝)の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
関連する薬品
※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます
消化器の他の疾患(うさぎ)
VetDictでうさぎの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。