子宮内膜過形成
概要
子宮内膜の増殖性肥厚で、未避妊メスウサギの子宮腺癌の前駆病変となることが多いです。
主な症状
原因
ウサギにおける子宮内膜過形成の原因: ホルモンバランス異常、感染性病原体、難産、栄養欠乏、加齢、遺伝的要因による生殖器病理。不適切な繁殖管理がリスクを高める。
病態生理
子宮内膜過形成はウサギにおける生殖器疾患である。ホルモンバランスの異常、構造異常、または生殖器への感染過程を伴う。性ホルモンの調節障害は生殖器官の嚢胞性変化、過形成、または腫瘍形成を引き起こしうる。産科的合併症は機械的閉塞や代謝異常を引き起こし、母体と産子の両方を脅かす。生殖器の二次細菌感染は全身性敗血症に進行しうる。
治療
卵巣子宮全摘出術(OHE)が根治療法として強く推奨 — 子宮内膜過形成は前悪性病変であり未避妊3歳以上で50-80%が子宮腺癌に進行。術前: PCV/総蛋白(慢性膣出血による貧血評価)、胸部X線(腺癌疑い時の転移除外)、腹部超音波(子宮壁厚、嚢胞変化、腫瘤)。麻酔: デクスメデトミジン5-10 μg/kg IM+ブプレノルフィン0.03-0.05 mg/kg IM前投薬。イソフルラン1.5-3%。ブピバカイン局所浸潤1-2 mg/kg。約30%にアトロピナーゼ — 徐脈時はグリコピロレート0.01-0.02 mg/kg SC。手術: 腹部正中切開、両子宮角慎重外転、卵巣+子宮体+子宮頸管断端の完全摘出。全組織を病理組織検査に提出(過形成vs早期腺癌の確認が重要)。術後: メロキシカム0.3-0.6 mg/kg PO/SC q24h×7-10日。ブプレノルフィン0.01-0.05 mg/kg SC q6-8h×48-72h。エンロフロキサシン10 mg/kg PO q12h×7-10日。消化管うっ滞予防: 術直後からチモシー牧草(ウサギの絶食は厳禁)、食欲低下時メトクロプラミド0.5-1.0 mg/kg SC q8h、食欲不振時はCritical Care 50-80 mL/kg/day。内科管理(手術拒否/禁忌時): デスロレリン4.7 mg SC — 卵巣機能を4-12ヶ月抑制するが既存病変の逆転・悪性化予防はできない。手術の代替にはならない。経口ペニシリン系は絶対禁忌。参考文献: Bertram et al. (2018); Harcourt-Brown (2002); Varga (2014).
予防
子宮内膜過形成の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
子宮内膜過形成の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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