気管虫症(シンガムス)
概要
気管虫の気管寄生による呼吸困難。
主な症状
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臨床徴候
インコにおける気管虫症(シンガムス)の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
インコにおける気管虫症(シンガムス)の原因: 気管虫の気管寄生による呼吸困難。
病態生理
気管虫症(シンガムス)はインコにおける寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
開口呼吸・頸部伸展・呼吸時のガッピング(あえぎ)動作を身体検査で確認。気管内視鏡でY字型のSyngamus成虫(雌雄永久交尾状態)を直視下に確認。糞便の浮遊法で特徴的な虫卵(morulated embryo含有)を検出。気管洗浄液の鏡検で虫卵・幼虫を確認。CBC で好酸球増加・軽度貧血を評価。X線で気管内軟部組織陰影を検出。インコ類ではGapeworm感染は屋外飼育鳥でミミズ(中間宿主)摂取を介して感染し、気管閉塞による窒息が致死的となりうる。イベルメクチン投与が治療の第一選択である。
治療
フェンベンダゾール20-50 mg/kg PO q24h × 3-5日 — 第一選択駆虫薬。イベルメクチン0.2 mg/kg PO または外用、10-14日で反復 — 気管内成虫に有効。レバミゾール20 mg/kg PO 単回、14日で反復。Syngamus trachea(気管虫)の成虫はY字型(雄が雌に永久付着)で気管/気管支に寄生 — 鳥が虫を排除しようとして特徴的な'gaping'行動(首を伸ばした開口呼吸)を示す。気管の透光照射で可視化可能(頸部皮膚を通して明るい光を当てる — 対になった暗い虫が影として見える)またはエンドスコピー。重度感染は気管閉塞と死を引き起こしうる — 緊急呼吸困難時: 酸素補給、気管炎症軽減にデキサメタゾン2-4 mg/kg IM;閉塞が重篤ならイソフルラン麻酔下で気管内視鏡による虫の手動除去(細い鉗子で把持)。糞便浮遊法で胚発育卵を検出。生活環はほとんどの場合ミミズ、ナメクジ、カタツムリの中間宿主が必要 — 土壌/草の基材を持つ屋外飼鳥舎が主要リスク。地面アクセスのない屋内セキセイインコはリスク最小。環境管理: ミミズを含む土壌へのアクセスを防止;屋外ワイヤーボトムケージ。接触鳥全てを治療。支持療法: 脱水時にSC輸液、食欲不振時に補助給餌。14日後に追跡糞便検査。
予防
気管虫症(シンガムス)の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
気管虫症(シンガムス)の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
関連する薬品
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