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インコ (Parakeet) 感染症 重度

下部気道感染症(肺炎)

Lower Respiratory Infection (Pneumonia) / 下部気道感染症(肺炎)

概要

下気道および肺の感染症で、重度の呼吸困難を引き起こす。

主な症状

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原因

インコにおける細菌性肺炎の原因は気道病原体(細菌・ウイルス・真菌)の上気道または下気道への感染である。環境ストレス(温度急変・湿度変動・換気不良)、過密飼育、集団輸送、煙草の煙・粉塵への曝露が発症リスクを増大させる。気道解剖学的異常を有する個体、若齢・高齢、免疫抑制状態は重症化しやすい。複数病原体の併発感染(例: ボルデテラ+パラインフルエンザウイルス)が病態を悪化させることが多い。(インコは気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)

病態生理

インコにおける細菌性肺炎の病態生理は気道・肺実質・胸腔の機能/構造異常によりガス交換が障害される。上気道閉塞(喉頭麻痺・気管虚脱)では吸気抵抗増大→陰圧性気道虚脱→気道炎症の悪循環を生じる。下気道・肺実質病変(肺炎・肺水腫・気管支炎)では換気血流不均衡・拡散障害により低酸素血症を来す。胸腔病変(胸水・気胸)では肺の物理的圧排により拘束性換気障害を生じる。慢性低酸素は肺高血圧・右心負荷(肺性心)に進展し、急性増悪は呼吸不全・チアノーゼを呈する。

治療

セキセイインコの下部気道感染症(肺炎) — 肺、気嚢、またはその両方の感染(肺炎/気嚢炎)。【緊急】: 鳥は呼吸器疾患が進行するまで代償する — 尾振り呼吸と開口呼吸が出現した時点で疾患は重度。ストレス/ハンドリング最小化(呼吸困難鳥では急性死を引き起こしうる)。【即座の酸素】: チャンバーまたはフローバイで吸入O2 40-60%。保温28-30°C。【診断ワークアップ】: 全身X線(AP・側面 — 肺野と気嚢混濁を評価)、気管洗浄または気嚢洗浄の細胞診+培養感受性、グラム染色、クラミジアPCR、真菌疑いにアスペルギルス抗原/抗体、CBC/生化学。【細菌性肺炎】: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h(第一選択 — 優秀な肺移行性)×14-21日間。代替: トリメトプリム・スルファメトキサゾール30 mg/kg PO q12h。嫌気性菌要素疑いにメトロニダゾール20-50 mg/kg PO q12h追加。重症例: エンロフロキサシン+アモキシシリン・クラブラン酸125 mg/kg PO q12hでグラム陽性/陰性を広域カバー。【アスペルギルス症】: イトラコナゾール5-10 mg/kg PO q12h 4-8週間(第一選択全身抗真菌薬)。ネブライズドアムホテリシンB(滅菌水に1 mg/mL)15分q12h — 抗真菌薬を呼吸器に直接送達。テルビナフィン10-15 mg/kg PO q12h — イトラコナゾールと相乗効果。アスペルギルス肉芽腫は気嚢内視鏡下で外科的減量が必要な場合あり。【クラミジア肺炎】: ドキシサイクリン25-50 mg/kg PO q24h×45日間(必須期間)。【ネブライゼーション】: 生食±F10(1:250)またはゲンタマイシン(生食10mLに50mg)q8-12h 10-15分 — 気嚢加湿に不可欠(鳥類気嚢には粘液線毛エスカレーターがない)。【支持療法】: 加温SC/IO輸液50-100 mL/kg/日(過輸液回避 — 肺水腫悪化)。メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h。食欲不振時Harrison's Recovery Formulaでそ嚢チューブ給餌。【モニタリング】: X線を1・2・4週で反復。細菌感染では3-5日以内に臨床改善が期待される。気嚢混濁の消退は臨床改善に遅れる。【予後】: 要注意 — 鳥類呼吸器解剖(一方向性気流、気嚢系)のため下部気道感染は哺乳類より深刻。早期積極的治療で予後改善。参考: Tully TN (2009) Vet Clin North Am Exot Anim Pract; Phalen DN (2006).

予防

インコにおける細菌性肺炎の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。

予後

適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 アモキシシリン・クラブラン酸 💊 エンロフロキサシン 💊 ドキシサイクリン 💊 メトロニダゾール 💊 トリメトプリム・スルファメトキサゾール 💊 ゲンタマイシン 💊 イトラコナゾール 💊 テルビナフィン 💊 アムホテリシンB

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