甲状腺がん
概要
甲状腺の悪性腫瘍で、頸部の腫瘤として発見されることが多いです。
主な症状
原因
原因不明。ビーグル、ボクサー、ゴールデンレトリーバーに好発。中高齢犬(9〜11歳)。多くは非機能性で甲状腺ホルモン値は正常。頸部の触診で偶然発見されることが多い。腫瘤がfree(可動性あり)かfixed(固着性)かで手術適応と予後が大きく異なる。
病態生理
甲状腺濾胞上皮細胞の悪性増殖→頸部の固着性腫瘤→気管・食道・頸静脈への浸潤→呼吸困難・嚥下障害。犬の甲状腺腫瘍の85〜90%が悪性(人とは逆で良性が少ない)。約35〜40%が機能性(甲状腺機能亢進症を伴う)。肺・局所リンパ節への転移率は診断時30〜40%。可動性の場合は予後良好、固着性は予後不良。
治療
Dogにおける甲状腺がんの治療は腫瘍の種類、部位、病期に依存する。アクセス可能な固形腫瘍には十分なマージンを確保した外科的切除が第一選択である。全身性腫瘍、不完全切除、転移性疾患には化学療法が適応となりうる。放射線療法は局所的な腫瘍制御を提供できる。根治療法が困難な場合は疼痛管理、栄養サポート、QOL維持に焦点を当てた緩和ケアを行う。
予防
確実な予防法はない。中高齢犬の定期的な頸部触診。可動性のある腫瘤は外科的切除で予後良好(MST >3年)。固着性は放射性ヨウ素療法(I-131)またはドキソルビシン化学療法を検討。
予後
予後は腫瘍の種類、組織学的悪性度、臨床ステージ、転移の有無、治療への反応性により大きく異なる。良性腫瘍は完全切除により治癒が期待できるが、悪性腫瘍では早期発見・早期介入が生存期間を有意に延長させる。不完全切除例や高悪性度腫瘍では再発・転移のリスクが高く、定期的な経過観察と追加治療の検討が必要である。
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