扁平上皮がん(SCC)
概要
扁平上皮細胞由来の悪性腫瘍です。紫外線がリスク因子で、早期発見と外科的切除が重要です。
主な症状
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臨床徴候
犬における扁平上皮がん(SCC)の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
皮膚:紫外線暴露(色素の薄い犬の腹部・鼻鏡:ダルメシアン、ブルテリア、ピットブル)。口腔:原因不明(扁桃SCCは都市部の犬に多い→大気汚染説あり)。爪床:大型犬の黒色犬種(ラブラドール、プードル、ジャイアントシュナウザー)。
病態生理
扁平上皮細胞の異型増殖→局所浸潤性腫瘤形成→骨破壊(爪床・口腔で顕著)。転移率は発生部位により異なる:皮膚(無色素部位のUV誘発型)は低転移率で予後良好、口腔SCCは扁桃原発が最も高転移率(>90%)、爪床SCCは中等度(黒色犬種に好発)。
診断
皮膚・口腔・爪床の潰瘍性/増殖性病変の生検で角化を伴う扁平上皮の異型性を確認。日光性角化症からの進展を評価(色素欠乏部位、紫外線曝露歴)。胸部X線、所属リンパ節FNAで転移評価。口腔SCCは骨浸潤が多くCT推奨。爪床SCCは大型犬(黒色被毛犬種)に好発、多発性の場合は全爪床の精査が必要。扁桃原発SCCは早期転移率が高い。
治療
【犬における扁平上皮がん(SCC)】 扁平上皮がん(SCC)は犬における正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例は犬専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 具体的な薬剤目安: Piroxicam 0.3 mg/kg PO。 支持療法: 輸液(晶質液 60-80 mL/kg/日 IV、ショック時 90 mL/kg初期ボーラス)、酸素化、栄養管理、疼痛管理。メサドン 0.1-0.5 mg/kg IM/IV q4-6h またはブプレノルフィン 0.01-0.02 mg/kg IM q6-8h。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては犬の専門医紹介を考慮する。
予防
色素の薄い犬のUV暴露制限(日焼け止め使用、日中の屋外活動制限)。皮膚の非治癒性潰瘍・爪床の腫脹・口腔内腫瘤の早期生検。早期切除が治癒の鍵。
予後
犬における扁平上皮がん(SCC)の予後は組織型・悪性度・臨床ステージ・転移の有無・治療反応性により大きく異なる。確定診断(細胞診・病理組織検査)と病期診断(画像・所属リンパ節評価)に基づき、外科・化学療法・放射線療法を組み合わせた治療方針を決定する。早期診断・早期介入が予後改善の鍵となる。
関連する薬品
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