中枢性尿崩症
概要
下垂体からのADH産生不足で、極度の多尿と多飲を引き起こします。
主な症状
原因
特発性(最多)、下垂体腫瘍(マクロ腺腫)、外傷性(頭部外傷後)、炎症性。先天性は稀。クッシング・腎不全・子宮蓄膿症等の多飲多尿を呈する他疾患の除外が先決。
病態生理
下垂体後葉/視床下部のADH(抗利尿ホルモン/バソプレシン)産生・分泌の障害→腎集合管でのAQP2発現低下→水の再吸収不能→大量の希釈尿(USG<1.008)→脱水→代償性多飲(10〜20倍の飲水量)。水制限試験でADH反応不良、DDAVP試験で尿濃縮を確認。
治療
Dogにおける中枢性尿崩症の治療は基礎となるホルモン・代謝異常を標的とする。ホルモン補充療法または抑制療法により生理的バランスを回復する。食事療法で代謝疾患の栄養面に対処する。ホルモンレベル、血糖、電解質、臓器機能マーカーの定期的モニタリングにより用量調整を行う。二次的合併症(臓器障害、感染)の併行管理が不可欠である。長期または生涯にわたる治療が必要な場合がある。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化
予防
確実な予防法はない。デスモプレシン(DDAVP点鼻/経口)で尿量コントロール。常に十分な飲水を確保。
予後
予後は腫瘍の種類、組織学的悪性度、臨床ステージ、転移の有無、治療への反応性により大きく異なる。良性腫瘍は完全切除により治癒が期待できるが、悪性腫瘍では早期発見・早期介入が生存期間を有意に延長させる。不完全切除例や高悪性度腫瘍では再発・転移のリスクが高く、定期的な経過観察と追加治療の検討が必要である。
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