胃内異物
Gastric Foreign Body / 胃内異物
概要
胃内の異物で、水を飲んでも吐く持続的な嘔吐、吐出、流涎を引き起こします。
主な症状
腹痛
食欲不振
よだれ・流涎
無気力
吐出
嘔吐
飲水後嘔吐
原因
玩具・骨片・石・靴下・コーンコブ・果物の種・硬貨。好発:若齢犬、ラブラドール・ゴールデン等。拾い食い癖のある犬。
病態生理
異物が胃内に停滞→幽門通過不能→持続的嘔吐。鋭利物→胃粘膜損傷・穿孔→腹膜炎。金属異物(亜鉛含有:1円硬貨・ボルト)→亜鉛中毒(溶血性貧血)。長期滞留→慢性胃炎・幽門閉塞。
治療
内視鏡的除去が第一選択(成功率85-95%、異物の形状・サイズにより判断)。尖った異物・消化管穿孔リスク例は外科的胃切開術(gastrotomy)。催吐(アポモルヒネ 0.03 mg/kg IV、または3%過酸化水素 1-2 mL/kg PO)は摂取後2-4時間以内かつ非腐食性・非尖鋭物に限る。術前X線(金属・骨はX線陽性、布・ゴムは陰性→造影またはエコー)。術前輸液(LRS)+電解質補正。術後12-24時間絶食→少量頻回の軟食。術後3-5日間アモキシシリン/クラブラン酸(12.5-25 mg/kg PO q12h)。Ref: Gianella et al. 2009, Hayes 2009.
予防
飲み込み可能な物へのアクセス制限、適切なサイズの玩具、拾い食い防止トレーニング、ゴミ箱の蓋の管理。
予後
予後は原疾患の種類、重症度、合併症の有無、治療開始の時期に依存する。急性胃腸炎の多くは支持療法により良好な転帰を示す。消化管閉塞や捻転では緊急外科手術の成否が予後を決定する。炎症性腸疾患など慢性消化器疾患は長期的な食事管理と薬物療法により良好にコントロールできるが、寛解と再燃を繰り返す場合がある。早期の栄養サポートが回復促進に重要である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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