ぶどう膜炎
概要
ぶどう膜(虹彩・毛様体・脈絡膜)の炎症。猫の前部ぶどう膜炎は両側性のことが多く、全身検索が必須である。特発性よりも、FIP・FeLV・FIV・トキソプラズマ・バルトネラ・全身性真菌症・リンパ腫といった感染性・腫瘍性疾患に続発する割合が高いためである。未治療のぶどう膜炎は猫における続発性緑内障・水晶体脱臼・失明の主要原因となる。
主な症状
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原因
猫では感染性が主体: FIP(コロナウイルス)、FeLV、FIV、トキソプラズマ、バルトネラ・ヘンセラエ、全身性真菌症(クリプトコッカス・ヒストプラズマ・ブラストミセス)。腫瘍性: リンパ腫、びまん性虹彩黒色腫。その他、水晶体起因性(破嚢性・水晶体融解性)、外傷性、免疫介在性/特発性(除外診断)。全身性高血圧も類似の眼内所見を呈しうる。
病態生理
感染性・免疫介在性・腫瘍性の刺激により、ぶどう膜の血管から炎症性メディエーター(プロスタグランジン、サイトカイン)が放出され、血液房水関門が破綻する。その結果、房水中に蛋白と細胞が漏出し(前房フレア・前房蓄膿)、虹彩括約筋の攣縮による縮瞳と眼痛が生じる。慢性化すると虹彩後癒着(瞳孔縁の癒着)、虹彩ルベオーシス、隅角閉塞による続発性緑内障、白内障、水晶体脱臼を来す。プロスタグランジン優位の炎症は猫で眼圧をむしろ低下させることもあり、低眼圧は活動性炎症の徴候となる。FIP関連ではフィブリンと角膜後面沈着物(KP)が顕著である。
治療
原因検索が最優先(FeLV/FIV検査、トキソプラズマ抗体価、血液生化学、胸腹部画像)。対症療法として、感染性が除外/併行治療される前提で抗炎症点眼プレドニゾロン酢酸エステル1% q6-8h(角膜潰瘍がないことをフルオレセインで確認後)。アトロピン点眼1% q12-24hで散瞳・毛様体攣縮緩和・虹彩後癒着予防(眼圧監視)。全身抗炎症にメロキシカム0.05mg/kg PO q24h(腎機能・脱水に注意)。原因別治療: トキソプラズマ→クリンダマイシン12.5-25mg/kg PO q12h×4週、バルトネラ→ドキシサイクリン、FIP→GS-441524等抗ウイルス薬。続発性緑内障の眼圧をトノメトリーで定期監視。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+メロンSOD+VitE+システイン(アスタアミノ処方)): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート。アスタキサンチン(カロテノイド系)+SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)が活性酸素種を消去。CKD・肝疾患・アトピー・ダニ媒介性感染症の酸化ストレス軽減、高齢動物の免疫機能維持に • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化。NMN 5000mgがNAD+産生を促進→ミトコンドリア機能改善+サーチュイン(SIRT1-7)活性化。認知機能低下(CDS)、変性性脊髄症、慢性代謝疾患(糖尿病/クッシング)、加齢性臓器機能低下のサポートに • Protain (高品質タンパク質+コラーゲン前駆体): がん悪液質・術後筋肉維持・除脂肪体重保持。高品質タンパク質+コラーゲン前駆体が筋蛋白合成を促進。腫瘍関連悪液質のLBM(除脂肪体重)維持、大手術後の回復促進、サルコペニア予防、肥満管理時の筋量維持に ※Protain: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
FeLV/FIVワクチン接種と感染猫の隔離。屋外捕食(トキソプラズマ感染源となる生肉・齧歯類)の制限。ノミ駆除によるバルトネラ感染リスク低減。シニア猫の定期的な血圧・眼科検査による高血圧性・腫瘍性ぶどう膜炎の早期発見。
予後
ぶどう膜炎の予後: 早期治療で視機能温存可能。慢性疾患は長期管理が必要。網膜疾患は不可逆的な場合がある。
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