猫角膜炎(非ヘルペス性)
概要
ヘルペスウイルス以外の原因による角膜の炎症 — 細菌感染、外傷、異物、涙液不足(乾性角結膜炎)、免疫介在性など。猫の角膜炎は猫ヘルペスウイルス1型が圧倒的に多いため、本カテゴリはFHV-1の除外または治療不応をもって定義され、細胞診・培養で真の原因を同定して治療を決定する。
主な症状
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臨床徴候
猫角膜炎(非ヘルペス性)の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
外傷、異物、細菌感染、好酸球性角膜炎、乾性角結膜炎(KCS)による角膜炎症。猫で最多のFHV-1角膜炎との鑑別が必須。
病態生理
外傷・異物・細菌感染・涙液減少・免疫介在性機序などにより角膜上皮バリアが破綻すると、実質に炎症細胞が浸潤して実質浮腫・血管新生・色素沈着を生じる。細菌性ではプロテアーゼによる実質融解(潰瘍)が進行しうる。涙液不足(KCS)では角膜の乾燥・微小外傷の反復が慢性角膜炎を招く。免疫介在性(好酸球性など)では過敏反応が増殖性病変を形成する。ウイルス血症や全身播種を伴う病態ではなく、原因に応じた局所治療(抗菌・涙液補充・免疫調節)が中心となる。
診断
角膜混濁・充血・流涙・眼痛を認める。FHV-1関連を除外した角膜炎。フルオレセイン染色で角膜上皮欠損のパターンを評価(点状vs潰瘍性)。角膜擦過細胞診で好酸球(好酸球性角膜炎)、細菌、真菌を検索。シルマー涙液試験でKCSを除外。細菌培養・感受性試験(特にPseudomonas疑いの場合)。角膜実質溶解像(melting cornea)は緊急。FHV-1 PCR陰性確認。外傷性、免疫介在性、化学損傷との鑑別が必要。
治療
原因別治療が原則。細菌性: オフロキサシン0.3%点眼 q6-8h(培養感受性に基づき調整)。涙液不足(KCS): シクロスポリン0.2%点眼 q12h+人工涙液 q4-6h。免疫介在性: シクロスポリン/タクロリムス点眼。異物は除去。全身鎮痛にメロキシカム0.05mg/kg PO q24h。フルオレセイン染色で潰瘍がある場合はステロイド点眼を避ける。FHV-1の関与が否定できない場合はファムシクロビル併用を考慮し、治療反応をみて再評価する。
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予防
猫角膜炎(非ヘルペス性)の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
猫角膜炎(非ヘルペス性)の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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