水晶体脱臼
概要
水晶体の正常な位置からの脱臼で、続発性緑内障やぶどう膜炎を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
猫における水晶体脱臼の臨床徴候は罹患部位と病態の急性/慢性により異なる。急性外傷: 跛行(非荷重)・腫脹・疼痛・変形(骨折・脱臼)。慢性変性: 起立困難・運動不耐性・跛行(運動後悪化・寒冷で悪化)・関節腫脹(OA等)。発達性異常: 子犬期から軽度跛行(股関節・肘関節形成不全)。感染性: 発熱を伴う関節腫脹・疼痛(敗血症性関節炎)。
原因
猫における水晶体脱臼の原因: 水晶体の正常な位置からの脱臼で、続発性緑内障やぶどう膜炎を引き起こします。
病態生理
水晶体脱臼は猫における外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
診断
猫水晶体脱臼の診断は細隙灯検査で前方脱臼(前房内の水晶体)または後方脱臼(硝子体腔への変位)を確認。前方脱臼:角膜浮腫、前房深度の変化、瞳孔ブロック→続発性緑内障。眼圧測定必須。超音波検査(眼科用)で水晶体の位置と硝子体状態を評価。猫では犬より稀で、慢性ぶどう膜炎(FIP等)に続発することが多い。鑑別:原発性脱臼(テリア犬種に多いが猫では稀)、外傷性、腫瘍性。前方脱臼は緊急手術(ICLE)適応。後方脱臼は経過観察可能な場合あり。
治療
猫における水晶体脱臼の治療は安定化、疼痛管理、創傷ケアを優先する。生命を脅かす損傷を最初に評価・対処する(気道、呼吸、循環)。種に適した鎮痛薬(NSAIDs、オピオイド、局所麻酔薬)による鎮痛が不可欠である。創傷を洗浄・デブリードマンし、一次閉鎖、二次治癒、再建手術を適宜行う。汚染創には広域抗菌薬を使用する。骨折には副子固定または外科的固定を行う。遅発性合併症をモニタリングする。
予防
水晶体脱臼の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
水晶体脱臼の予後: 骨折は適切な固定で予後良好。変性性疾患は進行性だが疼痛管理でQOL維持可能。若齢動物は回復力が高い。
関連する薬品
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