猫慢性進行性多発性関節炎
概要
若齢雄猫の免疫介在性進行性関節疾患で、びらん性と非びらん性があります。
主な症状
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臨床徴候
猫慢性進行性多発性関節炎の臨床徴候は罹患部位と病態の急性/慢性により異なる。急性外傷: 跛行(非荷重)・腫脹・疼痛・変形(骨折・脱臼)。慢性変性: 起立困難・運動不耐性・跛行(運動後悪化・寒冷で悪化)・関節腫脹(OA等)。発達性異常: 子犬期から軽度跛行(股関節・肘関節形成不全)。感染性: 発熱を伴う関節腫脹・疼痛(敗血症性関節炎)。
原因
猫における猫慢性進行性多発性関節炎の原因: 若齢雄猫の免疫介在性進行性関節疾患で、びらん性と非びらん性があります。
病態生理
猫慢性進行性多発性関節炎は猫における免疫介在性疾患である。免疫系が自己抗原または環境アレルゲンに対して異常な応答を起こす。自己免疫疾患では自己寛容の喪失により抗体または細胞性免疫による宿主組織の破壊が生じる。アレルギー疾患ではIgE介在性または遅延型過敏反応により組織炎症が生じる。慢性炎症過程はT細胞調節障害、自己抗体産生、補体活性化、標的臓器の進行性組織損傷を伴う。
診断
猫慢性進行性多発性関節炎の診断は、若齢〜中年雄猫での進行性多関節腫脹・疼痛・跛行と関節液検査に基づく。関節液分析で非感染性炎症性関節液(白血球数増多、好中球・マクロファージ優位、無菌培養)を確認する。X線検査で骨膜反応型(periosteal proliferative form)と骨侵食型(erosive form)に分類する。骨侵食型ではリウマチ様の軟骨下骨破壊を認める。血液検査で高グロブリン血症、抗核抗体(ANA)、リウマトイド因子を評価する。FeLV/FIV検査は必須で、特にFeLV陽性猫での発症率が高い。滑膜生検で形質細胞・リンパ球浸潤を確認する。感染性関節炎、SLE、腫瘍随伴性関節炎との鑑別が重要である。
治療
猫における猫慢性進行性多発性関節炎の治療は免疫抑制療法または免疫調節療法を行う。副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、デキサメタゾン)の免疫抑制用量が多くの自己免疫疾患の第一選択である。難治例やステロイド副作用軽減のためステロイド温存薬(アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル)を併用する場合がある。アレルギー疾患にはアレルゲン回避、抗ヒスタミン薬、免疫療法を行う。医原性免疫抑制の合併症をモニタリングする。再発防止のため段階的に減量する。
予防
猫慢性進行性多発性関節炎の予防は基礎となる免疫調節障害に遺伝的要素がある場合は限定的である。環境トリガーとストレスの最小化、既知アレルゲンの回避、最適な栄養の維持、定期的な健康モニタリング、フレアの早期治療でリスクを低減する。
予後
猫慢性進行性多発性関節炎の予後: 骨折は適切な固定で予後良好。変性性疾患は進行性だが疼痛管理でQOL維持可能。若齢動物は回復力が高い。
関連する薬品
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