猫脊髄くも膜嚢胞
概要
脊髄くも膜内の髄液嚢胞で進行性脊髄障害と固有感覚障害を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
猫脊髄くも膜嚢胞の臨床徴候は罹患部位(前脳・脳幹・小脳・脊髄・末梢神経)により局在化所見を示す。前脳: 発作・行動変化・盲目・周徊・運動失調。脳幹: 脳神経障害・運動失調・意識障害。小脳: 企図振戦・低測定運動失調・広基歩行。脊髄: 四肢麻痺/対麻痺・排尿障害・反射異常(病変高位で異なる)。末梢神経: 筋萎縮・反射低下・遠位部優位の弛緩性麻痺。
原因
猫における猫脊髄くも膜嚢胞の原因: 脊髄くも膜内の髄液嚢胞で進行性脊髄障害と固有感覚障害を引き起こします。
病態生理
猫脊髄くも膜嚢胞は猫における神経疾患である。炎症、変性、圧迫、または血管障害による中枢・末梢神経系の損傷を伴う。解剖学的位置に応じて運動機能、感覚処理、自律神経調節、認知状態に影響を及ぼす。脱髄、軸索変性、ニューロン喪失は不可逆的な場合がある。浮腫や腫瘤性病変による頭蓋内圧亢進は脳幹ヘルニアを引き起こしうる。
診断
猫脊髄くも膜嚢胞の診断は、緩徐進行性の後肢不全麻痺・運動失調を呈する猫でのMRI検査が中心となる。MRI(T2強調)でくも膜下腔に脳脊髄液と等信号の嚢胞性病変を認め、脊髄の圧排・変形を確認する。好発部位は頸部〜胸腰部。造影MRIで嚢胞壁の増強がないことで腫瘍性病変と鑑別する。CTミエログラフィーで嚢胞内への造影剤流入を確認し、交通性の有無を評価する。脳脊髄液検査では通常正常であるが、軽度蛋白上昇を認めることがある。神経学的検査で病変部位(上位運動ニューロン vs 下位運動ニューロン徴候)を局在化する。確定診断は外科的減圧術時のくも膜嚢胞の直接確認と病理検査による。
治療
1) 外科的治療: 椎弓切除術による嚢胞の開窓またはマルスピアリゼーション(進行性神経障害の場合)。2) 保存的管理(軽度・非進行性): ガバペンチン5-10mg/kg PO q8-12h(神経障害性疼痛)、活動制限。3) 周術期: ブプレノルフィン0.01-0.02mg/kg 口腔粘膜 q6-8h(術後3-5日)、アモキシシリン-クラブラン酸12.5-25mg/kg PO q12h×7日。4) リハビリテーション: 術後の理学療法(筋力回復訓練)。5) MRIで3-6ヶ月毎に嚢胞サイズと脊髄圧迫の経過観察。6) 神経学的検査による定期的な機能評価。術後再発の可能性あり。
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予防
猫脊髄くも膜嚢胞の予防: 適切な運動と体重管理。安全な飼育環境(落下防止、滑り止め)。カルシウム・ビタミンDの適切な摂取。高所からのジャンプを制限。
予後
猫脊髄くも膜嚢胞の予後: 骨折は適切な固定で予後良好。変性性疾患は進行性だが疼痛管理でQOL維持可能。若齢動物は回復力が高い。
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