猫腹膜炎(化膿性)
概要
腸管穿孔や術後合併症による腹腔内の細菌感染です。
主な症状
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臨床徴候
猫腹膜炎(化膿性)の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
猫における猫腹膜炎(化膿性)の原因: 腸管穿孔や術後合併症による腹腔内の細菌感染です。
病態生理
猫の化膿性腹膜炎は腹腔内への細菌汚染による重篤な全身性炎症反応である。主な原因は:(1) 消化管穿孔(異物、腫瘍、潰瘍、術後縫合不全)、(2) 子宮破裂(閉鎖型子宮蓄膿症)、(3) 胆嚢穿孔(胆汁性腹膜炎)、(4) 膀胱破裂(尿路閉塞後の尿性腹膜炎)、(5) 術後汚染。腹腔内での細菌増殖→エンドトキシン放出→全身性炎症反応症候群(SIRS)→多臓器不全症候群(MODS)の連鎖が急速に進行する。猫ではFIP(非化膿性腹膜炎)との鑑別が臨床上重要で、腹水の細胞診(変性好中球+細胞内細菌→化膿性)が鑑別の鍵となる (Costello MF et al. JVECC 2004;14:1-13)。
診断
急性腹痛・発熱・嘔吐・ショック徴候を呈する。腹部触診で腹壁緊張・疼痛を確認。腹部超音波で腹水を検出し、腹腔穿刺で混濁腹水を採取。腹水分析で好中球優位(変性好中球・細菌貪食像)、蛋白>2.5g/dL、グルコース<50mg/dL。腹水の細菌培養・感受性試験を実施。CBC白血球増多(左方移動)、CRP著明上昇。血液培養で菌血症を評価。消化管穿孔、膵壊死、術後感染を鑑別。
治療
猫における猫腹膜炎(化膿性)の治療には、可能であれば培養感受性試験に基づく標的抗菌薬療法が必要である。結果待ちの間は経験的広域抗菌薬を開始する。抗菌薬治療期間は感染の排除と耐性予防に十分な期間とする。膿瘍や壊死組織には外科的排膿またはデブリードマンが必要な場合がある。支持療法として輸液、鎮痛薬、抗炎症薬、栄養サポートを行う。
予防
猫腹膜炎(化膿性)の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
猫腹膜炎(化膿性)の予後: 適切な抗菌薬療法で多くが治癒可能。慢性・深在性感染は長期治療が必要。敗血症は予後要注意。
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