猫コロナウイルス腸炎
概要
猫腸管コロナウイルスによる軽度の腸管感染症で、通常は自然治癒します。
主な症状
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臨床徴候
猫コロナウイルス腸炎の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
猫における猫コロナウイルス腸炎の原因: 猫腸管コロナウイルスによる軽度の腸管感染症で、通常は自然治癒します。
病態生理
FCoVは腸上皮で複製して軽度腸炎を起こす。変異株がマクロファージ指向性を獲得すると全身に播種し、免疫複合体・血管炎による滲出型(体腔液貯留)または肉芽腫型のFIPを生じる。
診断
糞便RT-PCRでFCoV RNAを検出。健康保菌猫も陽性のため解釈に注意。抗FCoV抗体価はFIP変異株との鑑別不能(同一ウイルス群)。CBC/生化学は概ね正常。軽度の軟便・下痢(自然回復が多い)。糞便検査で他の寄生虫を除外。多頭飼育環境で感染率高い(90%以上)。FIPへの変異は5-12%。糞便中ウイルス排出の経時的モニタリング。
治療
猫における猫コロナウイルス腸炎の治療: 特異的抗ウイルス薬は限定的—支持療法と二次感染予防が中心。① 輸液療法: 等張晶質液 60-80 mL/kg/日 IV(脱水補正+維持)。重症は90 mL/kg初期ボーラス。② 制吐剤(消化器症状時): マロピタント 1 mg/kg IV/SC q24h、オンダンセトロン 0.5 mg/kg IV q8h。③ 二次性細菌感染予防: アモキシシリン/クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h、または ドキシサイクリン 5-10 mg/kg PO q12h(呼吸器症状時)。④ 食欲増進: ミルタザピン 1.88 mg/cat PO q48h、カプロモレリン 3 mg/kg PO q24h。⑤ 隔離(感染力が消失するまで)、ケージ消毒(次亜塩素酸1:32、エンベロープウイルスはエタノール70%でも可)。⑥ ワクチン未接種個体の同居動物にはコアワクチン接種を検討。AAHA/AAFP Vaccination Guidelines参照。
予防
猫コロナウイルス腸炎の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
猫コロナウイルス腸炎の予後: ウイルスの種類と宿主の免疫状態による。ワクチン予防可能な疾患は予防が最善。支持療法で多くが回復可能。
関連する薬品
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