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うさぎ (Rabbit) 腫瘍 中等度

精巣腫瘍

Testicular Tumour / 精巣腫瘍

概要

ウサギにおける腫瘍性の生殖器系疾患。精巣腫瘍は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

主な症状

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臨床徴候

ウサギにおける精巣腫瘍の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。

原因

ウサギにおける腫瘍性の生殖器系疾患。精巣腫瘍は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

病態生理

精巣腫瘍はウサギにおける腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。

診断

精巣の大きさ・左右差・硬度変化・表面性状を触診で評価。超音波で腫瘤のエコーパターンを確認—セルトリ細胞腫(不均一エコー)・ライディッヒ細胞腫(高エコー結節)・セミノーマ(均一低エコー)の鑑別。腹腔内X線/超音波で後腹膜リンパ節転移を評価。胸部X線で遠隔転移を確認。CBC・生化学で全身状態を評価。エストロゲン産生腫瘍ではPCV低下(骨髄抑制)・雌性化徴候に注意。確定は去勢術後の病理(HE+免疫染色)。

治療

精巣腫瘍の治療: 両側精巣摘出(去勢)が根治療法 — 片側性に見えても強く推奨(対側の潜在的疾患が多い)。術前: 腹部超音波(転移評価、鼠径/腰下リンパ節)。胸部X線(転移スクリーニング)。血算(腫瘍随伴効果 — エストロゲン産生腫瘍で汎血球減少の可能性)。手術: 標準的開放去勢術、精索を吸収性縫合糸で結紮。大きい/癒着腫瘍は鼠径アプローチ。両精巣を病理組織検査に提出。麻酔: デクスメデトミジン5-10 μg/kg IM+ブプレノルフィン0.03-0.05 mg/kg IM。リドカイン2%精巣内ブロック1-2 mg/kg。約30%アトロピナーゼ — グリコピロレート0.01-0.02 mg/kg SC。術後: メロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h×5-7日。エンロフロキサシン10 mg/kg PO q12h×5-7日。消化管うっ滞予防: 術直後からチモシー牧草。病理組織検査で型を決定: 間質(ライディッヒ)細胞腫(最多、通常良性 — 去勢後の予後良好)、セミノーマ(潜在的悪性)、セルトリ細胞腫(エストロゲン産生 — 女性化、骨髄抑制)。経口ペニシリン系は絶対禁忌。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Varga (2014); Quesenberry & Carpenter (2012).

予防

ウサギにおける精巣腫瘍の予防には、ホルモン依存性腫瘍に対する早期避妊去勢手術(乳腺腫瘍・前立腺癌・精巣腫瘍・子宮腺癌・肛門腺癌等)が確立された予防策。発癌性物質への曝露回避(タバコの煙・農薬・タール・特定の合成樹脂)、適正体重維持、抗酸化物質を含むバランスの取れた食事、紫外線過剰曝露の回避が予防に寄与する。定期的健康診断(触診・画像診断・血液検査)による早期発見が最も実効性ある予防策。発癌性ウイルス予防(FeLV ワクチン)も重要。

予後

ウサギにおける精巣腫瘍の予後は組織型・悪性度・臨床ステージ・転移の有無・治療反応性により大きく異なる。確定診断(細胞診・病理組織検査)と病期診断(画像・所属リンパ節評価)に基づき、外科・化学療法・放射線療法を組み合わせた治療方針を決定する。早期診断・早期介入が予後改善の鍵となる。

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