副鼻腔炎
概要
パスツレラの波及や歯根の関与による副鼻腔の細菌感染です。
主な症状
原因
ウサギの呼吸器系組織における炎症過程が原因。感染・外傷・自己免疫応答・中毒曝露・異物反応が誘因。慢性炎症は持続的な抗原刺激や免疫調節異常に起因しうる。ウサギの種特異的炎症反応は家畜種と異なりうる。
病態生理
ウサギの呼吸器系組織における炎症過程は、自然免疫および適応免疫応答の活性化を伴う。炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1、IL-6)とケモカインが好中球・マクロファージ・リンパ球を患部組織に動員する。持続的炎症は組織浮腫・血管透過性変化・進行性組織損傷をもたらす。ウサギの生理学的特性が炎症反応パターンと治癒能力に影響しうる。
治療
ウサギにおける副鼻腔炎の治療: まず歯科疾患を除外 — 臼歯根尖伸長が二次性副鼻腔炎の#1原因(歯根が上顎洞に侵入)。CT(ゴールドスタンダード)または頭蓋X線で歯根・副鼻腔評価。【抗菌薬療法(最低4-6週)】: 第一選択: エンロフロキサシン10-20 mg/kg PO/SC q12h。併用: プロカインペニシリンG 42,000-84,000 IU/kg SC q48h(嫌気性菌に相乗効果 — 注射用ペニシリンは安全)。代替: クロラムフェニコール30-50 mg/kg PO q12h。鼻汁培養実施(Pasteurella最多、Pseudomonas、Staphylococcus、嫌気性菌も)。【局所療法】: 生理食塩水±ゲンタマイシンネブライゼーションq8-12h。生理食塩水鼻腔洗浄(ウサギは絶対的鼻呼吸動物のため愛護的に)。【外科(歯科由来の場合)】: 臼歯抜歯/歯根削合。蓄膿に対する副鼻腔穿孔・洗浄。骨髄炎時は壊死骨デブリードマン。【疼痛管理】: メロキシカム0.3-0.6 mg/kg PO/SC q24h。ブプレノルフィン0.01-0.05 mg/kg SC q6-8h。【栄養支持】: チモシー牧草無制限、食欲低下時はCritical Care強制給餌。経口ペニシリン・リンコサミド・マクロライドは絶対禁忌。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Capello & Lennox (2012).
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
炎症性疾患の予後は原因の特定と除去、治療反応に依存する。急性炎症は適切な治療で予後良好な場合が多い。慢性炎症は長期管理が必要で、進行性臓器障害のリスクがある。抗炎症療法と原因治療の併用が予後改善に重要。
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