麻痺性イレウス
概要
ウサギにおける代謝性の消化器系疾患。イレウスは適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるイレウスの臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
ウサギのイレウスは消化管運動が低下・停止して内容が停滞する機能性疾患。繊維不足・不適切な食餌、脱水、疼痛(歯科疾患・尿路結石等)、ストレス、運動不足が主因。
病態生理
運動低下により内容が脱水・固化し、腸内細菌叢の異常発酵でガスが貯留、痛みがさらに運動を抑制する悪循環に陥る。摂食停止は肝リピドーシスを誘発し、放置すると致死的。真の緊急疾患。
診断
腹部聴診で消化管蠕動音の減少・消失を確認。腹部X線で胃拡張・小腸ガス貯留パターンを評価。腹部超音波で腸管運動の低下・消失を確認。血液検査で脱水・電解質異常(特に低カリウム)・血糖値を評価。肝リピドーシス併発リスクのため肝酵素も確認。ウサギの消化管うっ滞との鑑別が重要で、機械的閉塞の除外にはX線・超音波が必須。
治療
【ウサギにおけるイレウス(ウサギ)】 イレウス(ウサギ)はウサギにおける正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例はウサギ専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。 ペニシリン系・セファロスポリン系の経口投与は腸内細菌叢を破壊し致死的になるため禁忌。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはウサギの専門医紹介を考慮する。
予防
ウサギにおけるイレウスの予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。
予後
ウサギにおけるイレウスの予後は寄生虫種・寄生数・宿主免疫状態・治療反応性により異なる。早期発見と適切な駆虫薬投与により多くの寄生虫症は良好な予後だが、重度感染・心血管寄生虫・血液寄生虫では治療反応が遅延する。再感染予防のための環境管理・媒介動物制御の継続が長期予後を左右する。免疫不全状態では治療抵抗性となるため、基礎疾患管理も並行する。
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