ハッチバーン(会陰部尿やけ)
概要
ウサギにおける炎症性の皮膚疾患。ハッチバーンは適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるハッチバーンの臨床徴候は外傷部位と重症度により異なる。骨折: 跛行(非荷重)・腫脹・捻髪音・変形・疼痛。裂傷: 出血・組織欠損・感染リスク。内臓損傷: ショック徴候・腹部緊張・呼吸困難(横隔膜ヘルニア・気胸)。脳挫傷: 意識低下・瞳孔異常・運動失調・発作。脊椎損傷: 麻痺・反射異常・排尿障害。重度外傷では多発外傷の評価と緊急安定化が予後を左右する。
原因
ウサギにおけるハッチバーンの原因は外力(落下・衝突・圧迫・咬傷・鋭利物による切創)による組織の物理的損傷である。不適切な飼育環境(狭小・過度に高い構造物・鋭利な突起物・滑りやすい床面)、他動物との闘争、不注意な取り扱い、逃走・脱走、交通事故が主要原因。小型・幼若個体は重度の外傷を負いやすく、適切な飼育設備設計と安全管理により多くの外傷は予防可能である。二次的合併症(感染・出血性ショック・組織壊死)を見越した初期評価が重要。(ウサギは経口β-ラクタム抗菌薬禁忌、GI stasis予防が必須)
病態生理
ウサギのハッチバーン(ウサギ)は外傷性疾患で、病原体(細菌・ウイルス・真菌・原虫)の感染が直接的な原因であり、宿主の免疫力低下、過密飼育、不衛生な環境、慢性的ストレス、栄養不良、併発疾患が感染リスクを著しく増大させる。直接的な組織損傷→炎症反応→二次的合併症(感染、浮腫)のリスク。早期介入が予後を左右する。
診断
会陰部・臀部の視診で皮膚発赤・びらん・潰瘍・痂皮形成を確認。尿・糞便による皮膚浸軟が原因のため、排泄パターン・ケージ衛生・床材の聴取が重要。尿検査・尿培養で泌尿器感染を除外。糞便検査で軟便・下痢の原因を検索。ウサギは炭酸Ca尿のため会陰部に白色沈着が生じやすい。皮膚スワブ培養で二次感染菌を同定。X線/超音波で膀胱スラッジ・尿路結石を評価(排尿障害→失禁→hutch burn)。肥満度評価(BCS):肥満個体は自己グルーミング不能で好発。
治療
環境改善が最も重要な治療 — 清潔で乾燥した床材を最低1日1回交換(新聞紙、フリース、またはチモシー牧草; 吸収性の低い木屑は避ける)。会陰部の尿で固まった毛を注意深く刈り取る。温水と希釈クロルヘキシジン 0.05%で患部を優しく洗浄。十分に乾燥させる — 湿気が状態を持続させる。バリア保護: 洗浄後に酸化亜鉛クリーム、ワセリン、またはスルファジアジン銀 1%クリームを患部に塗布(皮膚をさらなる尿接触から保護)。二次細菌感染(膿性分泌物、深い潰瘍): ムピロシン 2%軟膏局所 q12h または全身性エンロフロキサシン 10-20 mg/kg PO/SC q12h × 7-14日(経口ペニシリンは絶対禁忌)。疼痛管理: 潰瘍形成/有痛性の場合メロキシカム 0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h。基礎原因への対処: 肥満(正常なグルーミングを阻害 — 減量プログラム)、尿失禁(膀胱スラッジ、UTI)、運動障害(関節炎、脊椎症 — 後肢機能を評価)、歯科疾患(盲腸便食を阻害)。トイレトレーニングまたはリター種類の変更。ウサギが生活エリアと排泄エリアを分離できる十分な広さのケージを提供。消化管サポート: チモシー牧草自由摂食。改善まで毎日会陰部チェック。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Quesenberry & Carpenter (2020).
予防
ウサギにおけるハッチバーンの予防は飼育環境の安全管理が中心。鋭利物・落下物の除去、滑床対策(マット)、高所からの落下・脱走防止など飼育環境の安全管理。小型動物のケージ内安全(突起物・粗い金網の除去)、他動物との接触管理。交通事故予防(迷子札・マイクロチップ・首輪・リード)。自然災害(地震・火災)対策。
予後
ウサギにおけるハッチバーンの予後は外傷部位・重症度・治療時期により異なる。単純骨折・軽度裂傷: 適切な治療で良好予後。多発外傷: 早期安定化・段階的修復で生存可能。重度内臓損傷: 緊急手術での生存可能、診断遅延で致死的。脳挫傷・脊椎損傷: 損傷重症度と治療時期により神経学的予後決定。重度ショック: 早期介入で生存可能、遅延で多臓器不全。
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