毛むしり(バーバリング)
概要
退屈、ストレス、栄養不足、ホルモン異常が原因で自分や同居ウサギの毛を噛む行動です。
主な症状
原因
皮膚機能に関連する不適応行動が原因。不十分なスペース・不適切な社会集団・不足した環境エンリッチメント・不適切な食事・取扱いストレスが寄与。ウサギの種特異的な運動・社会化・環境複雑性のニーズの充足が必要。
病態生理
ウサギの皮膚機能に影響する行動病理は、環境的・社会的・心理的ストレスに起因する。不適切な飼育環境が不適応行動を誘発する。慢性ストレスが視床下部-下垂体-副腎軸を活性化し、コルチゾール上昇・免疫抑制・二次的身体疾患をもたらす。ウサギの種特異的行動ニーズの充足が行動障害予防に不可欠。
治療
毛むしりの治療: まず医学的原因を除外: 皮膚掻爬(ダニ — ツメダニ、ミミダニ)、真菌培養(皮膚糸状菌症)、ホルモン検査、歯科検査。医学的原因除外後→行動管理: (1) 環境エンリッチメント(最重要): ケージサイズ拡大(最低体長の3-4倍)。掘る基質(無処理土、シュレッダー紙)。トンネル、隠れ場所、高台。齧り木(リンゴ/柳の枝、牧草詰めロール)。毎日3-4時間以上の自由運動。(2) 食事最適化: チモシー牧草>80%確保(咀嚼に6-8時間/日、退屈関連行動を軽減)。繊維不足をチェック — 牧草摂取不足が一般的誘因。(3) 社会的要因: 単頭飼育なら仲間を検討(ウサギは社会的動物)。同居ウサギをバーバリングしている場合は一時的分離。(4) ホルモン: 未避妊/未去勢なら手術。(5) ストレス軽減: 一貫した日課、騒音回避。(6) 栄養補助: ビタミンE 50 IU/kg PO q24h、オメガ3脂肪酸。(7) 二次的皮膚損傷: 慢性バーバリングによる皮膚損傷にはクロルヘキシジン0.5%洗浄、潰瘍にはスルファジアジン銀。薬物療法(最終手段): ジアゼパム0.5-2 mg/kg PO q12h(短期)、フルオキセチン0.5-1.0 mg/kg PO q24h(適応外SSRI)。経口ペニシリン系は絶対禁忌。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Varga (2014).
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
行動疾患の予後は原因の特定と環境改善の可能性に依存する。適切な環境エンリッチメントと飼育改善で多くの行動問題は改善する。慢性的な自傷行為や重度のストレス関連疾患は管理が困難。早期介入が予後改善に重要。
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