条虫感染症(インコ)
概要
中間宿主を介して感染する条虫症で、糞便中に片節が確認される。
主な症状
原因
寄生虫(線虫・条虫・吸虫・原虫・外部寄生虫)の感染が直接的な原因である。感染経路には経口摂取、経皮侵入、節足動物媒介、中間宿主の捕食など極めて多様な様式がある。過密飼育、衛生管理不良、免疫抑制、定期的予防投薬の未実施が感染リスクを上昇させる。宿主の免疫状態と寄生虫負荷量が臨床症状の発現と重症度を決定する。
病態生理
寄生虫は宿主組織に物理的損傷を与え、栄養を奪取し、免疫応答を修飾する。消化管寄生虫は粘膜損傷・吸血・栄養吸収障害を引き起こす。組織移行期の幼虫は機械的組織破壊と好酸球性炎症を惹起する。寄生虫の分泌排泄産物は宿主免疫をTh2応答に偏向させ、Treg誘導により免疫回避を達成する。大量寄生では貧血・低蛋白血症・腸閉塞などの重篤な合併症が生じる。
治療
プラジカンテル5-10 mg/kg POまたはIM単回投与、14日後に再投与(全条虫種の第一選択薬)。代替: プラジカンテル10 mg/kg局所スポットオン(保定困難な鳥)。中間宿主の特定と駆除—甲虫(ゴミムシダマシ、コクヌストモドキ)、ハエ、アリ、カタツムリが飼鳥環境での一般的な中間宿主。環境の徹底清掃: 糞便を毎日除去、床材を1-2週間毎に完全交換。治療4週間後に糞便浮遊法で駆虫確認。セキセイインコの条虫感染はスズメ目と比較して稀で、中間宿主への曝露を示唆。他の寄生虫(アスカリジア、キャピラリア)の同時糞便検査を実施。軽度感染では病原性低い—重度感染は体重減少と吸収不良を引き起こす。
予防
定期的な予防的駆虫プログラムの実施が最も効果的な予防策である。フィラリア予防薬の通年または季節的投与、ノミ・マダニ予防薬の定期使用、環境中の糞便の速やかな除去、中間宿主との接触制限が重要である。新規導入動物の糞便検査と駆虫処理、飼育環境の衛生管理、過密飼育の回避により寄生虫感染リスクを大幅に低減できる。
予後
プラジカンテル治療で予後優良。単回または2回投与で成虫条虫に対しほぼ100%の有効性。中間宿主への曝露が継続する場合は再感染の可能性あり。
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