パピローマウイルス感染症
概要
パピローマウイルスによるインコの皮膚・粘膜乳頭腫。
主な症状
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臨床徴候
インコにおけるパピローマウイルス感染症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
インコにおけるパピローマウイルス感染症の原因: パピローマウイルスによるインコの皮膚・粘膜乳頭腫。
病態生理
パピローマウイルスは基底層角化細胞に感染し、上皮の過形成を誘導して乳頭腫(疣)を形成する。多くは免疫獲得により自然退縮するが、一部は扁平上皮癌への進展リスクがある。
診断
口腔・総排泄腔・皮膚の乳頭腫状病変を視診で確認し大きさ・数・分布を記録。切除生検の病理組織検査で乳頭腫(squamous papilloma)を確定し悪性変化を除外。PCR検査でパピローマウイルスDNAを検出。FNA細胞診で扁平上皮細胞の特徴を確認。CBC・生化学で全身状態を評価。インコ類ではパピローマウイルス感染はチョアナ・口腔・総排泄腔の乳頭腫として発症し、セキセイインコでの報告がある。悪性転化(扁平上皮癌)の可能性があるため病理組織学的フォローアップが重要である。
治療
鳥類乳頭腫症は皮膚、足、蝋膜、または総排泄腔周囲にイボ状の有茎性腫瘤として現れる。ほとんどの乳頭腫は良性かつ自己限定的 — 免疫成熟に伴い自然退縮する場合がある。外科的切除: 機能障害を起こす有茎性腫瘤(閉塞、自己外傷、出血)には電気焼灼またはラジオサージェリー。小病変には液体窒素または硝酸銀による凍結療法。局所自家ワクチン(切除乳頭腫組織を磨砕)がオウム類の一部で使用されているが結果は変動的。特異的抗ウイルス療法なし。扁平上皮癌との鑑別(生検必須 — 乳頭腫はまれに悪性転化しうる)。内部乳頭腫症(別項参照)はより深刻 — 総排泄腔、消化管に関与。総排泄腔周囲の場合: 総排泄腔閉塞、しぶりをモニタリング。メロキシカム0.5 mg/kg PO q12-24hで炎症/不快感管理。免疫抑制鳥から隔離。大型オウム類ではヘルペスウイルスとの関連が文書化 — PCR検査可能。参考文献: Styles et al. 2004, Johne & Muller 2007。
予防
パピローマウイルス感染症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
パピローマウイルス感染症の予後: 支持療法で多くが回復。
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