回虫症(アスカリジア属)- インコ
概要
アスカリジア属による腸閉塞と吸収不良をインコに引き起こす。
主な症状
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原因
インコの回虫症は消化管内寄生線虫(イヌ回虫 Toxocara canis/ネコ回虫 T. cati/馬回虫 Parascaris 等)による。虫卵の経口摂取、経乳・経胎盤感染、待機宿主の捕食で感染する。
病態生理
幼虫は体内移行(肝・肺)を経て小腸で成虫となり、栄養を奪って発育不良・腹部膨満・削痩・下痢を起こす。多数寄生では腸閉塞・腸穿孔を招き、幼虫移行はヒトの内臓幼虫移行症の原因ともなる。
治療
フェンベンダゾール20-50 mg/kg PO q24hを3-5日間(アスカリジアの第一選択薬)。代替: イベルメクチン0.2 mg/kg POまたはIM単回、14日後再投与。ピランテルパモ酸7 mg/kg PO単回投与(混合線虫感染用)。重度のアスカリジア感染はセキセイインコで致死的腸閉塞を引き起こしうる—腹部膨満があればレントゲン撮影。緊急例は外科的腸切開が必要な場合がある。環境消毒が重要: アスカリジア卵は直接感染性(中間宿主不要)、環境中で高度に抵抗性、2-3週間で胚形成。糞便を毎日除去、ケージと止まり木を毎週消毒。接触鳥全羽を同時に治療。治療4週間後に糞便浮遊法で除虫確認。虫卵残存時はフェンベンダゾールを再投与。治療中の体重モニタリング—重度感染は著しいタンパク質・カロリー吸収不良を引き起こす。衰弱個体にはクロップチューブ補助給餌。
予防
インコにおける回虫(アスカリジア)の予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。
予後
適切な駆虫薬療法で予後良好。フェンベンダゾールは>95%の有効性。腸閉塞または重度衰弱がある場合は要注意。環境管理なしでは再感染が多い。
関連する薬品
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