腺胃潰瘍
概要
感染・ストレス・毒素による腺胃粘膜の潰瘍。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すインコの他の疾患を確認できます
原因
インコにおける腺胃潰瘍の原因: 感染・ストレス・毒素による腺胃粘膜の潰瘍。
病態生理
腺胃(前胃)粘膜のバリアが破綻して潰瘍を形成する病態。誘因として真菌(メガバクテリア=Macrorhabdus ornithogaster)・細菌感染、異物による機械的損傷、毒素、ストレス、腫瘍、前胃拡張症(PDD)などがある。粘膜傷害により吐出・食欲不振・黒色便(メレナ=消化管出血)・進行性の削痩を生じ、出血が高度になると貧血・虚脱に至る。穿孔すれば腹膜炎・敗血症となる。鳥は症状を隠すため診断が遅れやすく、内視鏡・便検査・抗真菌/抗潰瘍治療を要する消化器疾患である。
治療
まず重金属中毒(亜鉛/鉛 — セキセイインコで最も一般的な原因)を除外: 重金属パネルとレントゲンで金属密度を確認。陽性の場合: CaEDTA 30-50 mg/kg IM q12h 3-5日間。胃粘膜保護: スクラルファート25 mg/kg PO q8h(粘膜被覆、他の薬の1時間前に投与)。プロトンポンプ阻害薬: オメプラゾール1-2 mg/kg PO q24h(鳥類データ限定だが経験的に使用)。メガバクテリア(Macrorhabdus ornithogaster)疑い: アムホテリシンB 100 mg/kg PO q12h 10-30日間(経管投与)。細菌性: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12hまたはアモキシシリン-クラブラン酸125 mg/kg PO q12h。PDD/ABV関連: 治療選択肢限定(ABVの項参照)。支持療法: 消化しやすい食事(Harrison's Recovery Formulaを経管給餌)、メロキシカム0.5 mg/kg PO q12-24hで疼痛/炎症管理。黒色便はGI出血を示唆 — PCVをモニタリング。参考文献: Phalen 2014, Tomaszewski et al. 2003。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+メロンSOD+VitE+システイン(アスタアミノ処方)): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート。アスタキサンチン(カロテノイド系)+SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)が活性酸素種を消去。CKD・肝疾患・アトピー・ダニ媒介性感染症の酸化ストレス軽減、高齢動物の免疫機能維持に • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関サポート。サイリウム(水溶性繊維)が腸管運動を促進+プレバイオティクスが有益菌(Lactobacillus/Bifidobacterium)の増殖を支援。IBD、慢性腸症、抗菌薬関連dysbiosis、CKDの尿毒素軽減(インドキシル硫酸低減)に ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
腺胃潰瘍の予防: 定期健診。適切な栄養。ストレス軽減。早期受診。
予後
腺胃潰瘍の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
循環器の他の疾患(インコ)
VetDictでインコの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。