前胃閉塞
概要
異物や乾固した食物による前胃の閉塞で、嘔吐と削痩を引き起こす。
主な症状
原因
インコにおける前胃閉塞の原因: 異物や乾固した食物による前胃の閉塞で、嘔吐と削痩を引き起こす。
病態生理
前胃閉塞はインコにおける循環器疾患である。心臓、大血管、または末梢血管系の構造的・機能的異常を伴う。心拍出量の低下、弁膜機能障害、調律異常により組織灌流が障害される。代償機構(神経ホルモン活性化、心室リモデリング)が一時的に機能を維持するが、進行性の心筋劣化を引き起こす。心不全、血栓塞栓症、突然死が進行期疾患の潜在的結果である。
治療
単純X線撮影(前胃拡張、不透過性異物)とバリウム造影検査(消化管通過遅延 — セキセイインコの正常通過<90分;閉塞では>4時間滞留)で診断確認。まず内科的管理: クロップチューブで温生理食塩水(37-38℃)による洗浄で閉塞物を軟化 — 5-10 mL/kgの温生理食塩水をそ嚢に注入、穏やかなマッサージ、吸引;数回反復。消化管運動促進: メトクロプラミド0.5-1 mg/kg PO/IM q8-12hで消化管運動を刺激;シサプリド0.5-1 mg/kg PO q8-12hが代替。クロップチューブで鉱油0.5-1 mL/kgを潤滑剤として投与(慎重に使用 — 誤嚥リスク;意識低下した鳥では強制しない)。水分補給にSC輸液(加温LRS)維持量。異物(グリット、床材、トイ片)の場合: 接近可能なら嗉嚢切開アプローチで内視鏡的除去;内科管理で対応困難な閉塞物にはイソフルラン麻酔下で外科的前胃切開 — 小型体サイズのためセキセイインコではハイリスク手術。基礎原因の除外: PDD/ABV(前胃拡張症 — そ嚢/前胃のリンパ形質細胞性神経節神経炎の生検)、重金属中毒(鉛/亜鉛濃度)、Macrorhabdus ornithogaster(メガバクテリア — 糞便湿標本)。炎症/疼痛にメロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h。減圧後の補助給餌: 消化管運動回復までq4-6hで液状フォーミュラをクロップチューブ投与。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
前胃閉塞の予防: 定期健診。適切な栄養。ストレス軽減。早期受診。
予後
前胃閉塞の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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