← トップへ戻る
インコ (Parakeet) 循環器 緊急

心内膜炎

Endocarditis / 心内膜炎

概要

心臓弁の細菌感染で、全身性塞栓症と心不全を引き起こす。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示すインコの他の疾患を確認できます

原因

インコにおける心内膜炎の原因: 心臓弁の細菌感染で、全身性塞栓症と心不全を引き起こす。

病態生理

インコの心内膜炎は臨床的に重要な疾患で、病原体(細菌・ウイルス・真菌・原虫)の感染が直接的な原因であり、宿主の免疫力低下、過密飼育、不衛生な環境、慢性的ストレス、栄養不良、併発疾患が感染リスクを著しく増大させる。病態の進行は原因と宿主の免疫状態に依存する。早期発見・早期治療が予後改善の鍵。

治療

鳥類の心内膜炎は予後が非常に不良で、大半は剖検時に診断される。生前診断には心エコー検査(弁膜疣贅)+血液培養が必要だが、セキセイインコの心臓サイズでは心エコー評価が極めて困難。生前診断された場合: 長期高用量抗菌薬療法 — エンロフロキサシン 15 mg/kg PO/IM q12h + アモキシシリン/クラブラン酸 125 mg/kg PO q12h(培養結果待ちの経験的投与)。治療期間: 最低4-6週間の持続的抗菌薬投与(弁膜疣贅への抗菌薬浸透が不良なため通常感染より長期)。一般的起因菌: ブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌 — 標的治療のため培養感受性試験が必須。支持療法: 酸素補充(フローバイまたは酸素ケージ)、うっ血性心不全徴候があればフロセミド 0.1-0.2 mg/kg IM q12h、保温29-32°C。メロキシカム 0.5-1 mg/kg PO q12-24h(腎障害時は慎重使用)。塞栓イベント監視(突然の脚麻痺、翼下垂、脳塞栓による突然死)。予後: 極めて不良 — 治療下でも生存率は非常に低く、多くの鳥は重度代償不全状態でのみ来院。慢性細菌感染(趾瘤症、副鼻腔炎、生殖器疾患)に続発することが多い。参考: Oglesbee & Oglesbee (2006), Pees (2004)。

予防

心内膜炎の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。

予後

心内膜炎の予後: 極めて不良。大半は死後診断。弁膜疣贅への薬物浸透不良と来院時の重度代償不全により、積極的抗菌薬療法下でも生存は稀。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 エンロフロキサシン 💊 メロキシカム

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

循環器の他の疾患(インコ)

インコの全疾患を見る →

VetDictでインコの鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

動脈硬化症 (共通4症状) 住肉胞子虫症 (共通4症状) 大動脈アテローム性動脈硬化症(インコ) (共通4症状) 右心不全(インコ) (共通4症状) 甲状腺腫(インコ) (共通4症状) 開脚(新生児)(インコ) (共通4症状) 英国セキセイ病(インコ) (共通4症状) 肝リピドーシス(種子食)(インコ) (共通4症状)
📋 インコの疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。