肺虫症(アンギオストロンギルス)
Lungworm (Angiostrongylus vasorum) / 肺虫症(アンギオストロンギルス)
概要
肺動脈と心臓に寄生する線虫で、凝固障害、咳嗽、致死的出血を引き起こします。
主な症状
血便
虚脱・失神
咳
呼吸困難
無気力
体重減少
原因
Angiostrongylus vasorum(フレンチハートワーム)。カタツムリ・ナメクジ(中間宿主)の摂取。ヨーロッパ(特にイギリス・フランス)で増加傾向。日本での報告は限定的。若齢犬に好発。フィラリアとは異なる寄生虫だが症状が類似。
病態生理
L3幼虫がカタツムリ(中間宿主)から経口感染→腸管壁穿通→血行性に右心・肺動脈に到達→成虫化→肺動脈の内皮障害→血管炎・肺高血圧→凝固障害(DIC様)→消化管出血・皮下出血・CNS出血。致死的出血が突然発症することがある。
治療
Dogにおける肺虫症(アンギオストロンギルス)の治療には、同定された寄生虫に応じた適切な駆虫薬が必要である。一部の駆虫薬は特定の種に有毒であるため、種に適した用量設定が重要である。全てのライフステージを排除するため複数回投与が必要な場合がある。環境消毒と接触動物の治療で再感染を防止する。貧血、脱水、栄養失調などの二次的合併症に対する支持療法を行う。
予防
モキシデクチン含有駆虫薬の月1回投与(流行地域)。カタツムリ・ナメクジとの接触回避。凝固障害を伴う咳嗽犬ではAngiostrongylusを鑑別に含める。
予後
予後は寄生虫の種類、感染負荷量、宿主の全身状態、治療への反応性に依存する。多くの寄生虫感染は適切な駆虫薬投与により良好な予後が期待できる。重度の感染(大量寄生・臓器移行症)では臓器障害が残存する場合がある。フィラリア症など心血管系に影響する寄生虫では長期的な合併症管理が必要となる。再感染予防が長期的予後改善の鍵である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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