ホルネル症候群
Horner's Syndrome / ホルネル症候群
概要
眼への交感神経支配の障害により、縮瞳・眼瞼下垂・眼球陥凹を引き起こします。
主な症状
目の充血
目を細める
原因
特発性(犬で最多、約50%、自然寛解あり)。中耳炎/内耳炎(節後性)、胸腔腫瘍・頸部外傷(節前性)、脳幹病変(中枢性、稀)。ゴールデンレトリーバー・コッカースパニエルに報告多い。片側性が多い。原因検索(耳鏡検査・CT/MRI・胸部X線)が推奨。
病態生理
交感神経の3ニューロン経路のいずれかの障害→患側眼への交感神経支配喪失→(1)縮瞳(miosis:散瞳筋の弛緩)、(2)眼瞼下垂(ptosis:ミュラー筋の弛緩)、(3)眼球陥凹(enophthalmos:眼窩平滑筋の弛緩)、(4)第三眼瞼突出(瞬膜の弛緩)。犬では節後性(中耳・内耳の病変)が最多。
治療
基礎疾患の治療が主体。特発性(最多)は4-8週で自然回復。中耳炎:適切な抗菌薬。腫瘍:外科/化学療法/放射線。外傷後:経過観察。フェニレフリン10%点眼(1滴)で診断的薬理学的局在(病変部位の特定 — 20分以内に散瞳すれば節後性)。瞳孔不同、第三眼瞼突出、眼球陥凹、上眼瞼下垂が特徴的4徴。CT/MRIで精査。
予防
基礎疾患(中耳炎等)の早期治療。特発性は数週間〜数ヶ月で自然回復することが多い。フェニレフリン点眼による薬理学的局在診断が有用。
予後
予後は原疾患の種類、神経障害の重症度・部位、治療への反応性に大きく依存する。感染性・免疫介在性の神経疾患は早期の積極的治療により機能回復が期待できる場合がある。変性性神経疾患は進行性であり完治困難であるが、支持療法とリハビリテーションにより機能低下の速度を遅延させることが可能である。重度の脊髄損傷や脳幹病変では予後不良となる。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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