眼瞼内反症
Entropion / 眼瞼内反症
概要
眼瞼が内側に反転し、睫毛が角膜を擦って刺激を引き起こします。
主な症状
目やに
目の充血
目を細める
原因
先天性(最多):眼瞼形態の遺伝的要因。好発犬種:シャーペイ、チャウチャウ、ブルドッグ、ラブラドール、ロットワイラー。後天性:慢性眼疾患、急激な体重減少。
病態生理
眼瞼縁の内方回転→睫毛・被毛が角膜に接触→機械的刺激→角膜びらん・潰瘍→角膜血管新生・色素沈着(慢性例)→視力低下。痙攣性内反は疼痛による二次的筋痙攣で悪化。
治療
外科的矯正が根治治療。Hotz-Celsus法(皮膚切除)が標準術式。成長期の幼犬:一時的タッキング(マットレス縫合)で角膜保護し、成長完了後に根治手術。術前:角膜潰瘍の有無を確認(フルオレセイン染色)。潰瘍合併時は先に潰瘍治療。術後:エリザベスカラー2週間、抗菌点眼(オフロキサシン q6-8h)。好発犬種:シャーペイ(重度)、チャウチャウ、ブルドッグ、ロットワイラー、ラブラドール。シャーペイの幼犬は一時的タッキングを複数回必要とすることがある。参考文献: Stades FC et al. Vet Ophthalmol 2008; Gelatt KN. Veterinary Ophthalmology 6th ed 2021.
予防
好発犬種の計画的繁殖、早期発見・外科矯正(Hotz-Celsus法)、子犬期の一時的タッキング。
予後
予後は原疾患により大きく異なる。感染性皮膚疾患の多くは適切な治療により完治が期待できる。アレルギー性皮膚炎は完治困難であるが、アレルゲン回避・薬物療法・免疫療法の組み合わせにより良好な管理が可能である。自己免疫性皮膚疾患では長期の免疫抑制療法が必要となる。皮膚腫瘍の予後は組織学的な悪性度と完全切除の可否に依存する。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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