血管肉腫(HSA)
Hemangiosarcoma / 血管肉腫(HSA)
概要
血管内皮由来の高悪性度肉腫。脾臓(最多)、右心房、肝臓、皮下に好発。ジャーマンシェパード、ゴールデンレトリバー、ラブラドールの中高齢犬に多い。脾臓HSAの50%以上は腫瘍破裂による急性腹腔内出血で発見される。
主な症状
appetite loss
bloated abdomen
lethargy
rapid breathing
weight loss
原因
明確な原因は不明。遺伝的素因(犬種好発性)、慢性的な抗原刺激、紫外線暴露(皮膚型HSA)が示唆されている。
病態生理
血管内皮細胞の悪性形質転換→血管腔を形成する腫瘍増殖→脆弱な腫瘍血管の破裂→大量内出血(血腹、心タンポナーデ)。高い転移率(診断時にはほぼ転移あり)。DICの併発が多い。右心房HSAでは心タンポナーデ→心原性ショック。
治療
脾臓HSA:緊急脾摘→術後化学療法(ドキソルビシンベース、5〜6サイクル)。心臓HSA:心膜穿刺(緊急)→心膜切除±化学療法。化学療法:ドキソルビシン(30mg/m² IV q3w)±シクロフォスファミド or ビンクリスチン。メトロノミック化学療法も報告あり。出血ショック時は輸血+大量輸液。
予防
確立された予防法なし。好発品種の中高齢犬では腹部超音波検査の定期実施が推奨。
予後
予後不良。脾摘のみ:中央生存期間1〜3ヶ月。脾摘+化学療法:中央生存期間4〜6ヶ月。1年生存率10〜20%。皮膚型(真皮限局)のみ手術で根治の可能性あり。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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