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犬 (Dog) 軽度

犬アトピー性皮膚炎(CAD)

Allergic Dermatitis / 犬アトピー性皮膚炎(CAD)

概要

遺伝的素因を持つ犬がIgE介在性に環境アレルゲンに反応する慢性掻痒性皮膚疾患。犬の皮膚疾患で最も多い原因の一つ。1〜3歳で発症が多い。柴犬、フレンチブルドッグ、シーズー、ゴールデンレトリバー、ウエストハイランドホワイトテリアに好発。

主な症状

ear scratching hair loss hot spots itching skin redness

原因

環境アレルゲン(ハウスダストマイト、花粉、カビ胞子等)が主因。食物アレルゲン(牛肉、鶏肉、小麦、乳製品等)との併発も多い(30%)。遺伝的素因、皮膚バリア機能障害がベース。

病態生理

皮膚バリア機能の先天的異常(フィラグリン等の構造タンパク異常)→経皮的アレルゲン侵入→Th2優位の免疫応答→IgE産生→マスト細胞脱顆粒→ヒスタミン・サイトカイン放出→掻痒・紅斑。慢性化すると苔癬化・色素沈着。二次感染(ブドウ球菌・マラセチア)が併発しやすい。

治療

多角的アプローチ:(1)アレルゲン回避(環境整備)、(2)薬物療法—オクラシチニブ(アポキル0.4〜0.6mg/kg BID→SID)、ロキベトマブ(サイトポイント2mg/kg SC月1回)が第一選択。重症急性期のみ短期プレドニゾロン。(3)スキンケア—セラミド配合シャンプー・保湿(週1〜2回)、(4)二次感染管理—抗菌薬・抗真菌薬、(5)減感作療法(ASIT)—唯一の根治的アプローチ(成功率60〜70%)。

予防

好発品種の繁殖選択、早期からのスキンケア。完全な予防は困難だが、皮膚バリア機能の維持が発症抑制に寄与する可能性。

予後

完治は困難だが、適切な管理で良好なQOLを維持可能。生涯にわたる管理が必要。二次感染のコントロールが重要。

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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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