子宮蓄膿症
概要
未避妊の雌猫の子宮の生命を脅かす細菌感染症で、緊急手術が必要です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
原因
猫における子宮蓄膿症の原因: 未避妊の雌猫の子宮の生命を脅かす細菌感染症で、緊急手術が必要です。
病態生理
子宮蓄膿症は黄体期のプロゲステロン優位な子宮内膜に細菌(主にE. coli)が感染し、子宮腔内に膿が貯留する生殖器感染症である。プロゲステロンは子宮内膜の嚢胞性過形成(CEH)、子宮頸管の閉鎖、子宮筋収縮の抑制、局所免疫の低下を引き起こし、細菌増殖に好適な環境を形成する。猫では犬より発生頻度が低いが(誘発排卵のため黄体期が短い)、外因性プロゲスチン(避妊薬)投与歴のある未避妊猫で発生リスクが上昇する。開放型(子宮頸管開放)は膣からの排膿で発見されるが、閉鎖型は排膿なく急速に敗血症・SIRS→子宮破裂→腹膜炎に至り致死的となりうる (Jitpean S et al. JVIM 2014;28:597-708; Hagman R. Theriogenology 2018;113:46-57)。
治療
猫における子宮蓄膿症の治療には、可能であれば培養感受性試験に基づく標的抗菌薬療法が必要である。結果待ちの間は経験的広域抗菌薬を開始する。抗菌薬治療期間は感染の排除と耐性予防に十分な期間とする。膿瘍や壊死組織には外科的排膿またはデブリードマンが必要な場合がある。支持療法として輸液、鎮痛薬、抗炎症薬、栄養サポートを行う。
予防
子宮蓄膿症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
子宮蓄膿症の予後: 避妊去勢術で根治可能な疾患が多い。難産は早期介入で母子の予後改善。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
感染症の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。