猫脂肪肉腫
概要
脂肪組織の悪性腫瘍で、局所浸潤性で転移の可能性があります。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫脂肪肉腫の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
猫における猫脂肪肉腫の原因: 脂肪組織の悪性腫瘍で、局所浸潤性で転移の可能性があります。
病態生理
猫脂肪肉腫は猫における腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
診断
皮下〜深部軟部組織の硬い腫瘤として触知。リポーマより硬く、急速に増大する傾向。FNA細胞診で異型性のある脂肪芽細胞を認める。切除生検による組織病理で確定(高分化型〜未分化型の分類)。CT/MRIで腫瘤の浸潤範囲・周囲組織との関係を術前評価。胸部X線で肺転移を検索。CBC/血液化学は通常正常。腫瘤マージン評価が予後に重要。リポーマ、線維肉腫、注射部位肉腫との鑑別が必要。
治療
外側マージン2-3cm、深部に筋膜面1層を含む広範囲外科的切除が第一選択。局所浸潤性で不完全切除は高い再発率。不完全切除腫瘍や切除不能例には補助放射線療法(メガボルテージ、48-54 Gy)。高悪性度腫瘍にはドキソルビシン25 mg/m2 IV q3w(最大5-6サイクル)を検討。他の肉腫と比較して転移率は低い。術後疼痛管理にメロキシカム0.05 mg/kg PO q24h。
予防
猫脂肪肉腫の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
猫脂肪肉腫の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。