口腔扁平上皮癌
概要
猫で最も多い悪性口腔腫瘍で、攻撃的な経過をたどります。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫における口腔扁平上皮癌の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
猫における口腔扁平上皮癌の原因: 猫で最も多い悪性口腔腫瘍で、攻撃的な経過をたどります。
病態生理
口腔扁平上皮癌は猫における腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
診断
猫口腔扁平上皮癌(SCC)の診断は口腔内腫瘤の生検による病理組織検査が確定的。好発部位:舌腹側、歯肉、口蓋、扁桃。X線/CTで下顎骨・上顎骨の骨浸潤を評価。CT検査で腫瘍の範囲、リンパ節転移、骨浸潤の詳細評価。頸部リンパ節FNA。猫の口腔腫瘍の最多(61-70%)。タバコの受動喫煙がリスク因子として報告。鑑別:好酸球性肉芽腫、歯肉炎、線維肉腫、メラノーマ。予後は不良(中央生存2-4ヶ月)。緩和的放射線療法±NSAIDs。
治療
ピロキシカム0.3 mg/kg PO 48時間毎(抗腫瘍効果あり)。トセラニブ2.75 mg/kg PO 隔日。放射線療法。吻側病変には下顎/上顎切除術。栄養サポート用に食道チューブ留置。予後不良(生存期間中央値2-4ヶ月)。
PRPR・自社製品(補助療法オプション)
予防
口腔扁平上皮癌の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
口腔扁平上皮癌の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。