猫ヘルペスウイルス感染症
概要
上気道感染と眼疾患を引き起こす一般的なウイルスで、生涯潜伏感染します。
主な症状
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原因
猫における猫ヘルペスウイルス感染症の原因: 上気道感染と眼疾患を引き起こす一般的なウイルスで、生涯潜伏感染します。
病態生理
猫ヘルペスウイルス1型(FHV-1)はアルファヘルペスウイルス亜科に属する大型の二本鎖DNAウイルスで、猫URIの40-50%の原因を占める。初感染は上部気道粘膜・結膜で増殖し、重度の壊死性鼻炎・結膜炎・角膜潰瘍を引き起こす。急性期後、ウイルスは三叉神経節に潜伏感染(latent infection)し、生涯持続する。ストレス(輸送、手術、ステロイド投与、分娩、環境変化)による免疫低下時に再活性化し、反復性の結膜炎・角膜炎を引き起こす。猫の樹枝状角膜潰瘍(dendritic ulcer)はFHV-1に病原特異的な所見。新生子猫の眼瞼癒着前感染(ophthalmia neonatorum)は眼球癆に至りうる (Gaskell RM et al. JFMS 2007;9:320-338; Thomasy SM & Maggs DJ. Vet Ophthalmol 2016;19 Suppl 1:42-51)。
治療
猫上部気道感染症(FHV-1/FCV)の治療: ① 抗ウイルス薬(FHV-1): ファムシクロビル 90 mg/kg PO q8-12h × 7-21日(最も推奨、ISFM 2018)、外用シドフォビル 0.5% 点眼 q12h(角膜潰瘍時)。② 二次性細菌感染(鼻汁・結膜炎): ドキシサイクリン 10 mg/kg PO q24h × 21-28日(Bordetella/Mycoplasma /Chlamydia疑い時)、または アモキシシリン/クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h。③ 角膜潰瘍: オフロキサシン点眼 q4-6h、L-リジン 250-500 mg/cat PO q12h(FHV-1抑制、エビデンス限定)。④ ネブライザー(生食 q8h)で粘液排出促進。⑤ 食欲増進: ミルタザピン 1.88 mg/cat PO q48h、カプロモレリン 3 mg/kg PO q24h。⑥ 重症FCV変異株(virulent systemic FCV)は致死率最大67%—隔離・支持療法強化。ISFM Consensus Guidelines 2018 on Feline URTD参照。
予防
猫ヘルペスウイルス感染症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
猫ヘルペスウイルス感染症の予後: ウイルスの種類と宿主の免疫状態による。ワクチン予防可能な疾患は予防が最善。支持療法で多くが回復可能。
関連する薬品
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📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
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