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猫 (Cat) 循環器 重度

心血管系外傷(猫)

Cardiovascular Traumatic Injury (Cat) / 心血管系外傷(猫)

概要

高所落下(high-rise syndrome)や交通事故による心臓・大血管の鈍的損傷が最多。心筋挫傷はcTnI上昇と不整脈(心室性期外収縮)で検出される。心嚢裂傷による心膜ヘルニアや、大動脈・大静脈の断裂は致死的。猫のhigh-rise syndromeでは7階以上の落下でパラシュート反射により胸部着地→心肺損傷リスクが増加。外傷後24-72時間は心電図モニタリングが必須で、遅発性不整脈や心嚢液貯留に注意。

主な症状

腹痛 食欲不振 流涎 努力性呼吸 元気消失 疼痛 嘔吐

原因

外力(落下、衝突、圧迫、咬傷、鋭利物による切創)による組織の物理的損傷が直接的原因である。不適切な飼育環境(狭小・過度に高い構造物、鋭利な突起物、滑りやすい床面)、他動物との闘争、不注意な取り扱い、逃走時の事故が受傷の主要な状況として挙げられる。幼若動物や骨密度低下状態の個体では損傷が重症化しやすい。

病態生理

鈍的または穿通性外傷により心臓、大血管、または末梢血管が直接損傷を受け、出血、心嚢液貯留・心タンポナーデ、心筋挫傷、または血管断裂が生じる。心筋挫傷に続発して外傷性心筋炎や不整脈が発生し、血管損傷により血胸や血腹が起こりうる。その結果、心拍出量の低下、循環血液量減少性ショック、組織灌流障害が生じ、迅速な対応がなければ致命的となる。

治療

心タンポナーデ: 緊急心嚢穿刺+排液。ショック管理: 等張晶質液10-20 mL/kg IV bolus(猫は犬より少量)。不整脈: VPC — リドカイン0.25-0.5 mg/kg IV slow(猫は低用量)。 持続性VT — リドカインCRI 10-40 μg/kg/min。 大半の外傷性VPCは48-72時間で自然消退。疼痛管理: ブプレノルフィン0.02 mg/kg IV/OTM q6-8h。 メサドン0.1-0.3 mg/kg IM q4-6h(重度疼痛)。血胸: 胸腔ドレナージ+輸血(重度出血時)。横隔膜ヘルニア: 安定化後に外科的修復。モニタリング: ECG 24-72時間、cTnI連続測定。予後: 軽度外傷性心筋炎は自然回復。心破裂・重度タンポナーデは致死的。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意

予防

安全な飼育環境の整備が最も基本的な予防策である。屋外アクセスの管理(リード使用・フェンス設置)、交通事故防止のための放し飼い制限、高所からの落下防止、他の動物との不適切な接触回避が含まれる。適切な運動管理により過度の負荷による損傷を予防する。環境エンリッチメントによるストレス関連行動(自傷・逃走)の軽減も重要な予防因子である。

予後

予後は損傷の重症度、罹患部位、合併症の有無、治療開始の迅速さに依存する。軽度の軟部組織損傷は適切な処置により完全治癒が期待できる。重度の多発外傷や臓器損傷では初期の集中治療が生存を左右する。骨折の多くは適切な整復と固定により機能的回復が得られるが、神経損傷を伴う場合や開放骨折では予後が慎重となる。リハビリテーションが機能回復に重要である。

関連する薬品

💊 ブプレノルフィン 💊 メサドン 💊 リドカイン

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