心血管系炎症(猫)
概要
心筋・心内膜・心膜・血管壁への炎症細胞浸潤により心機能障害を生じる疾患群。猫ではリンパ球性心筋炎が最も一般的で、FeLV/FIV/FCoV等のウイルス感染や免疫介在性機序が関与する。炎症性サイトカインと酸化ストレスが心筋細胞障害・間質線維化を進行させ、拡張型心筋症や不整脈に至る。心トロポニンI上昇と心臓MRIが診断に有用。免疫抑制療法の効果は限定的で、心不全管理が主体。
主な症状
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臨床徴候
臨床徴候は疾患過程と罹患臓器により異なる。食欲、活動量、外見の変化が一般的な徴候である。特異的な検査所見に基づき追加検査を進める。
原因
猫における心血管系炎症性疾患の原因は特定の細菌病原体の感染である。病原性細菌が体内に侵入(経口・経皮・経気道・媒介動物)し、増殖・毒素産生・組織浸潤により疾患を引き起こす。宿主免疫抑制(ストレス・栄養不良・併発疾患)、抗菌薬の不適切使用による菌叢異常、汚染環境への持続的曝露、咬傷・外傷からの侵入が主要リスク。近年の薬剤耐性菌(MRSP・ESBL産生菌)の出現が治療上の課題となっている。
病態生理
猫の心血管系炎症は、心筋、心内膜、心膜、または血管壁への炎症細胞浸潤を伴い、心機能障害、組織損傷、線維化を引き起こす。サイトカインや活性酸素種などの炎症性メディエーターが心筋細胞傷害、収縮力低下、不整脈を誘発し、拡張型心筋症やうっ血性心不全に進行する可能性がある。免疫介在性機序、感染性病原体、または全身性炎症が内皮機能障害や血管障害の引き金となる。
診断
Cardiovascular Inflammation (猫)(猫)の診断は臨床徴候、詳細な病歴、身体検査に基づく。推奨される検査: 全血球計算 (CBC), 血液生化学検査 (Blood Chemistry Panel), 身体検査 (Physical Examination), 尿検査 (Urinalysis)。猫における類似の臨床徴候を呈する他疾患との鑑別が必要である。
治療
原因治療: 感染性→適切な抗菌薬/抗ウイルス薬。うっ血性心不全: フロセミド1-2 mg/kg IV/IM q4-12h(急性期→漸減)。 維持: フロセミド1-2 mg/kg PO q12-24h。ACE阻害薬: ベナゼプリル0.5 mg/kg PO q24h。不整脈管理: ソタロール2 mg/kg PO q12h(心室性不整脈)。 アテノロール6.25-12.5 mg/猫 PO q12h(頻脈性不整脈)。免疫介在性: プレドニゾロン1-2 mg/kg PO q12h → 漸減。血栓予防: クロピドグレル18.75 mg/猫 PO q24h。安静: ケージレスト、ストレス最小化。予後: 原因と心筋機能回復に依存。特発性は予後要注意。
予防
猫における心血管系炎症性疾患の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
猫における心血管系炎症性疾患の予後は病原体の毒力・宿主免疫状態・治療開始時期・基礎疾患の有無により大きく異なる。早期診断と適切な抗病原体療法・支持療法により多くの感染症は良好な予後となる。宿主の免疫抑制・若齢・高齢・多臓器不全併発例は予後不良となりうる。再発・慢性化・薬剤耐性発現も予後に影響する重要因子である。
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