尿路結石症
概要
腎臓、尿管、膀胱にカルシウム系結石が形成され、痛み、血尿、閉塞を引き起こします。
主な症状
原因
ウサギにおける尿路結石症の原因: ウサギはカルシウム代謝が他の哺乳類と異なり、食事中の余剰カルシウムを腎臓から排泄するため、高カルシウム尿が生理的に生じる。カルシウム過剰な食事(アルファルファ主体)、飲水量不足、運動不足、肥満による排尿頻度低下が炭酸カルシウム結石の形成を促進する。
病態生理
尿路結石症はウサギにおける腎・泌尿器疾患である。ウサギはカルシウム代謝が特殊で、食事中のカルシウムを腸管から効率的に吸収し余剰分を腎臓から排泄するため、生理的に高カルシウム尿となる。過剰なカルシウムが尿中で炭酸カルシウムとして結晶化・結石化する。膀胱結石は粘膜を刺激し血尿・頻尿・排尿困難を引き起こす。尿道閉塞(特にオスで重篤)は急性腎後性腎不全・膀胱破裂に至りうる。尿砂(スラッジ)の蓄積は慢性膀胱炎と排尿障害の原因となる。
治療
ウサギにおける尿路結石症の治療(ほぼ全て炭酸カルシウム): 閉塞性結石は外科的緊急—膀胱結石には膀胱切開術、尿道閉塞には尿道瘻造設術(メスでは稀、オスに多い)。術前安定化: 晶質液IV 10-15mL/kg/hr、高窒素血症と電解質異常を補正。周術期鎮痛: ブプレノルフィン0.01-0.05mg/kg SC q6-8h + メロキシカム0.3-0.6mg/kg SC q24h。周術期抗菌薬: エンロフロキサシン5-10mg/kg SC q12h(経口βラクタム禁忌)。膀胱スラッジ: 鎮静下のカテーテル洗浄、反復実施。術後食事管理(最重要): チモシー干し草(Ca約0.4%)に変更、アルファルファ(Ca約1.5%)排除、チモシーベースペレットのみ(体重2kgで1/8カップ)、高Ca野菜制限。飲水促進。ウサギは余剰Caを腎排泄するため食事性Ca制限が必須。CaCO3結石は内科的溶解不可。3-6ヶ月毎にX線+尿検査。食事不遵守で再発率高。参考: Harcourt-Brown (2002); Lennox (2013)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
尿路結石症の予防: 飲水量の増加(ウェットフード、複数の水場)。適切な食事管理。定期的な尿検査。排尿パターンの日常観察。ストレス軽減。
予後
尿路結石症の予後: 早期治療で予後良好。再発予防には食事管理と定期検査が重要。閉塞性疾患は緊急対応で予後改善。慢性腎疾患はステージにより予後が異なる。
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📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
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