尿路結石症
概要
腎臓、尿管、膀胱にカルシウム系結石が形成され、痛み、血尿、閉塞を引き起こします。
主な症状
原因
ウサギにおける尿路結石症の原因: ウサギはカルシウム代謝が他の哺乳類と異なり、食事中の余剰カルシウムを腎臓から排泄するため、高カルシウム尿が生理的に生じる。カルシウム過剰な食事(アルファルファ主体)、飲水量不足、運動不足、肥満による排尿頻度低下が炭酸カルシウム結石の形成を促進する。
病態生理
尿路結石症はウサギにおける腎・泌尿器疾患である。ウサギはカルシウム代謝が特殊で、食事中のカルシウムを腸管から効率的に吸収し余剰分を腎臓から排泄するため、生理的に高カルシウム尿となる。過剰なカルシウムが尿中で炭酸カルシウムとして結晶化・結石化する。膀胱結石は粘膜を刺激し血尿・頻尿・排尿困難を引き起こす。尿道閉塞(特にオスで重篤)は急性腎後性腎不全・膀胱破裂に至りうる。尿砂(スラッジ)の蓄積は慢性膀胱炎と排尿障害の原因となる。
治療
ウサギにおける尿路結石症の治療: 閉塞がある場合は緊急の外科的除去(膀胱切開術)が必要。輸液療法(皮下または静脈内)で脱水を補正し尿量を増加させる。疼痛管理にメロキシカム(0.3-0.5 mg/kg PO q24h)。低カルシウム食(チモシー干し草主体)への食事変更、十分な飲水の確保、運動の促進。砂状の尿砂(スラッジ)には膀胱洗浄が有効な場合がある。定期的なレントゲンと尿検査で再発をモニタリングする。
予防
尿路結石症の予防には適切な飼育管理、種に合ったバランスの取れた栄養、定期的な健康診断、ストレスの最小化、清潔な生活環境の維持、初期臨床徴候への迅速な対応が含まれる。
予後
尿路結石症の予後は適切な管理により一般的にやや良好〜良好である。早期診断された症例の多くは治療に良好に反応する。慢性例や再発例では長期管理が必要だが、概ね許容できるQOLを維持できる。定期的なモニタリングにより合併症の早期発見・対処が可能となる。
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