トレポネーマ症(ウサギ梅毒)
概要
トレポネーマ・クニクリによる感染で、鼻、口唇、眼瞼、生殖器周囲に痂皮性病変を形成します。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるトレポネーマ症(ウサギ梅毒)の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
ウサギにおけるトレポネーマ症(ウサギ梅毒)の原因: ウサギにおける細菌性の皮膚疾患。トレポネーマ症(ウサギ梅毒)は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
病態生理
ウサギのトレポネーマ症(ウサギ梅毒)はTreponema paraluis-cuniculiによる慢性皮膚感染で、ヒトの梅毒(T. pallidum)とは異なる種。主に性行為・直接接触で伝播し、鼻・口唇・外陰部・肛門周囲に痂皮性潰瘍を形成する。病変は梅毒の一期疹に類似するが全身播種は稀。無症候キャリアが多く、ストレス時に臨床発症する (Harcourt-Brown F. Textbook of Rabbit Medicine, 2nd ed, 2014)。
診断
外陰部・肛門周囲・鼻・口唇の痂皮性潰瘍病変を確認。ダークフィールド顕微鏡検査で病変部スワブからTreponema cuniculi のスピロヘータを直接観察(感度は病変活動期に高い)。血清学(RPR/VDRL)はヒトのT. pallidum試薬と交差反応するため利用可能だが偽陽性あり。PCR(特異的プライマー)で確定的。皮膚糸状菌症・疥癬・Pasteurella皮膚感染との鑑別が必要。皮膚生検・病理で表皮肥厚・真皮のリンパ形質細胞浸潤+Warthin-Starry銀染色でスピロヘータ証明。性感染症のため同居ウサギの検査も必須。
治療
トレポネーマ症(ウサギ梅毒)の治療: ペニシリンGが第一選択 — Treponema cuniculiはペニシリンに高感受性。プロカインペニシリンG(Pen-BP-48)42,000-84,000 IU/kg SC q48h×10-14日間(週3回注射を2週間)。重要: 注射用ペニシリンはウサギに安全 — 致死性ディスバイオシスを引き起こすのは経口ペニシリンのみ。代替: クロラムフェニコール50 mg/kg PO q12h×14日間(ペニシリンが利用不可の場合、効果は劣る)。局所ケア: 温生食で痂皮性病変を洗浄、潰瘍部位にスルファジアジン銀クリームまたはムピロシンをBID塗布。積極的デブリードマンは不要 — 全身治療開始で良好に治癒。疼痛管理: 病変が疼痛を伴う場合メロキシカム0.3-1.0 mg/kg PO q24h。ペニシリン治療開始後2-4週間で病変は通常消退。接触ウサギ全頭を同時に治療(無症候性キャリアを含む — ウサギコロニーの30-50%が潜伏感染を保有)。T. cuniculiは直接接触(交尾、鼻と鼻、母から仔)で伝播 — 人獣共通ではない(T. cuniculiはヒトに感染しない、ヒト梅毒とは異なる)。治療中と完了後2週間は繁殖を中止。4週間後に再検査 — 病変持続時は治療コース反復。慢性キャリア状態の可能性 — ストレスで潜伏感染が再活性化。参考文献: Harcourt-Brown (2014); Varga (2014).
予防
トレポネーマ症(ウサギ梅毒)の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
トレポネーマ症(ウサギ梅毒)の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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