眼窩周囲膿瘍
概要
細菌感染やビタミンA欠乏による眼周囲の膿瘍形成。
主な症状
原因
インコにおける眼窩周囲膿瘍の原因: 細菌感染やビタミンA欠乏による眼周囲の膿瘍形成。
病態生理
眼窩周囲膿瘍はインコにおける細菌感染症である。病原菌は付着因子を通じて組織にコロニーを形成し、毒素産生、酵素分泌、免疫回避戦略などの病原性メカニズムを介して侵入する。好中球浸潤、サイトカイン放出、補体活性化を含む炎症カスケードが生じる。組織損傷は細菌の直接作用と宿主の炎症反応の両方に起因する。菌種と宿主の免疫状態に応じて、膿瘍形成、敗血症、または慢性肉芽腫性炎症が発生しうる。
治療
セキセイインコの眼窩周囲膿瘍 — 眼窩下副鼻腔または眼窩周囲組織の乾酪性(固形チーズ様)滲出物の局所集積。哺乳類と異なり鳥類の膿は固形(ヘテロフィルが乾酪性物質を産生)— 切開排膿のみでは不十分、乾酪性物質の完全なキュレッテージが必要。【基礎原因】: ビタミンA欠乏(最多 — 副鼻腔上皮の扁平上皮化生が粘液線毛クリアランスを障害し感染素因に)、上行性URI、副鼻腔炎、クラミジア、マイコプラズマ。【外科的デブリードマン(主要治療)】: イソフルラン麻酔下で波動性部位を切開(眼窩下血管を回避)。小スプーンキュレットまたは綿棒で副鼻腔腔から全乾酪性物質をキュレッテージ。希釈クロルヘキシジン(0.05%)または滅菌生食で腔を洗浄。抗菌薬含浸ガーゼを充填または二次治癒のため開放。乾酪性物質を培養(好気性+嫌気性)。【全身抗菌薬】: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h×14-21日間(C&S結果まで経験的)。代替: アモキシシリン・クラブラン酸125 mg/kg PO q12h。クラミジア疑いにドキシサイクリン25-50 mg/kg PO q24h×45日間。【局所】: 併発結膜炎にシプロフロキサシン0.3%点眼q6-8h。【ビタミンA補充(解決と予防に重要)】: ビタミンA 5,000-10,000 IU/kg IM 1回(毒性に注意 — 単回投与のみ)。長期: ペレット食+βカロテン豊富野菜(ニンジン、サツマイモ、赤ピーマン)への食餌転換。【疼痛管理】: メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h×5-7日間。【モニタリング】: q3-5日で創部再検。一部の膿瘍は反復デブリードマンが必要。ビタミンA状態が矯正されなければ再発をモニタリング。眼球を保護 — 眼窩周囲腫脹が眼球を圧迫し二次性角膜潰瘍を引き起こしうる。参考: Tully TN (2009) Vet Clin North Am Exot Anim Pract; Schmidt V et al. (2003).
予防
眼窩周囲膿瘍の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
眼窩周囲膿瘍の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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